MINIクーパーD、12年間で走行距離100万kmを達成!

ミニクーパーD F56 前期型 ボルカニックオレンジ ホワイトルーフ サンルーフ

2026年6月20日、1台の「MINIクーパーD」が走行距離100万kmという前人未到のマイルストーンを刻んだ。

舞台は現代MINIの誕生地であるイギリスのオックスフォード工場。ちょうど「MINI誕生25周年(詳細記事)」と重なった、奇跡のようなタイミングだ。

100万kmって、どのくらい?

ミニクーパーD F56 前期型 ボルカニックオレンジ ホワイトルーフ サンルーフ オックスフォード工場

まず、この走行距離の途方もなさを実感したい。

地球から月までの距離は約38万4,400km。つまり走った100万kmは、地球と月を往復してもまだ足りず、2.6往復分に相当する。「宇宙まで行って帰ってきて、またちょっと行きかけた」くらいの距離だ。

あるいは地球一周(約4万km)に換算すると、ちょうど「25周分」。赤道をぐるぐる回り続けたら、今頃地球に溝が掘れている。

もう少し身近な話にすると、東京~大阪間の高速道路は片道約550km。100万kmはこの区間を「約909往復」した計算になる。週に1往復しても17年以上かかる距離を、1台の「クーパーD」で走り切ったということになる。

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クーパーD「ネモ」との12年間

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オーナーのペーター・キルヒホフさんが、この「MINI3ドア クーパーD」を手に入れたのは12年前(2014年)のこと。ちょうど自分が初めて運転を学んでから30年という節目のタイミングで、細部にわたって自分好みに仕様を決めたという。

3ドアのクーパーDは、1.5リッター3気筒ディーゼル(116ps/270Nm)を搭載する燃費に優れたモデル。国内では5ドアのクーパーDが売れ筋だったため、3ドアのクーパーDは比較的レアな存在だ。

「長距離移動が主な用途になるのはわかっていた。でも、MINIファンとしてほかの選択肢は最初から頭になかった」とペーターさんは語る。

このMINIには早い段階から「ネモ」という名前がつけられた。とある調査によると、イギリスのドライバーの半数近くが「自分の車に名前を付けたことがある」と回答しているから、特別なことではない。

理由はシンプル。ボルカニック・オレンジのボディに白いボンネットストライプという個性的な外観が、まるで海の中を泳ぐ魚「カクレクマノミ」のように見えたから、映画「ファインディング・ニモ」の主人公である「ネモ」から採用したのだという。

12年間、ペーターさんは愛車「ネモ」とともに25カ国を旅し、走り続けた、いや泳ぎ続けた。

数字が語る、驚異の信頼性と実走燃費

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100万kmという数字は、単なる走行距離ではない。その道のりで際立つのが、ネモの圧倒的な信頼性だ。12年間、ネモであるクーパーDはペーターさんを一度も裏切らなかった。

「ディーゼルエンジンは最初からずっと同じもの。大きな修理もなし、事故もなし。そして燃費は驚異の33.9km/L(2.95L/100km)だった。」

長距離ドライバーなら誰もが羨む低燃費だ。

ちなみに、3ドアのクーパーD(2016年/前期型/6AT)のカタログ燃費は、JC08モードで「23.9km/L」。ネモの実走燃費はカタログ燃費を大きく上回るちょっと信じがたい数値だが、筆者は同型のクーパーSDで「29.5km/L」という実走燃費を目の当たりにしたことがあるので、あり得なくもない。

「プロジェクトone M」という挑戦

100万kmという到達点は、偶然の産物ではない。ペーターさんは納車の日から「プロジェクトone M(100万km達成計画)」を始動させていた。Facebookには走行データが細かく記録・公開され、その達成に向けて着実に歩みを重ねてきた。

オックスフォード工場に帰るミニクーパーD F56 前期型

そして2026年6月20日、目的地に選んだのはMINIを生産しているイギリスのオックスフォード工場。現代MINIが2001年4月26日に最初の1台を世に送り出したその場所で、走行距離計がついに「1,000,000」を刻んだ。

ミニクーパーD F56 前期型 100万キロメートル走行 オックスフォード工場

工場のマーカス・グリューナイスル所長はこう語った。「オックスフォードは1959年のクラシックMINI時代からこのブランドの歴史とともにある場所。現代MINI生産25周年を祝うこのタイミングに、ペーターさんとネモを迎えられたことを嬉しく思います。ここで生まれた1台がこんなに美しい姿で100万kmを走り切れるとは、私たちチームの誇りです」

次なる目標は「100万マイル」

ミニクーパーD F56 前期型 ボルカニックオレンジ ホワイトルーフ サンルーフ

100万kmの達成は、ゴールではなくスタートだ。ペーターさんはすでに次のステップを見据えている。

「プロジェクトone Mを達成したことで、今度は”One Million Miles Project(100万マイル計画)”が始まった」

100万マイルは約161万km。ネモとの旅は、まだまだ続く。

ちなみに、万が一ネモが力尽きてしまったときのことも考えてはいるようで、「もし100万マイルに届かないようなことがあれば、”MINIエースマン ジョンクーパーワークス(EV)“を買うだろう」とペーターさんは笑う。

電動化の時代においても、MINIへの愛は揺るぎない。

出典:BMW Group PressClub

text by minicooper-sketch.com