2021年の「マイナーチェンジ(詳細)」を受けたMINIコンバーチブル(F57)の新しいオフィシャルフォトが公開。先日公開されたMINI3ドアの「クーパー」、先月公開のMINI5ドア「クーパーS」に続く第3弾となる。
MINIコンバーチブルはMINI3ドアをベースにした4人乗りのオープンモデル。プレミアムなスモールセグメントにおいて唯一のオープンモデルであり、個性の強いMINIのモデルラインナップの中においても特別な存在感を放っている。
走行中(時速30kmまで)でも18秒以内に開閉が可能なソフトトップを備え、日常からオープンエアーの非日常まで2つのドライブ感覚を気軽に楽しむことができる。MINIブランドのイメージと相まって、ソフトトップをクローズした姿もクラシカルな魅力にあふれるモデルだ。
そんなMINIのオシャレリーダー的なコンバーチブルだが、今回撮影されたモデルは走りに特化したトップグレードの「ジョンクーパーワークス(詳細)」。最高出力231ps/最大トルク320Nmを発揮する2リッター直列4気筒のガソリンターボエンジンを搭載し、トランスミッションはパドルシフトに対応した8速スポーツATを標準で装備する。
オープン機構を持つためベースモデルの3ドアより100kgほど重いが、そのパワフルなエンジンにより0-100km/h加速は6.5秒を達成。オープンモデルでありながらも3ドアのクーパーSを超える加速性能を持つ。
ボディカラーは今回のマイナーチェンジで追加された新色「ゼスティ・イエロー・ソリッド」。クルマに興味のない方でも思わず見とれてしまうほどの鮮烈なイエローは、コンバーチブルの専用色として設定。
さらに、ヘッドライトのリングやドアハンドルなどの外装のクロームメッキパーツがブラック仕様となるオプション「ピアノブラックエクステリア」と「ブラックボンネットストライプ」を装備。鮮やかなイエローとブラックパーツの引き締まったコントラストが、スポーティで力強い印象をあたえている。
マイナーチェンジで施されたデザイン変更のうち、最も衝撃を受けるのがジョンクーパーワークスのフロントマスク。大きくなったMINI伝統の六角形グリルの中に、ブレーキ冷却用の巨大なエアインテークが配置された。グリルも全面ハニカムメッシュのデザインで、スポーツ性を前面に出した大胆なルックスになっている。
左:ジョンクーパーワークス 右:クーパーS
これまでジョンクーパーワークスのフロントマスクは、クーパーSと同様のグリルにシンボルカラーのレッドバーと専用のエアロバンパーを備えることで独自性を出していたが、今回のマイナーチェンジではクーパーSと一線を画すデザインとなっている。MINIの中でジョンクーパーワークスというブランドの位置づけを、さらに明確にするという意図が見て取れる。
リアバンパーもレーシングカーのような迫力を得た。造形の深いグロスブラックのリアディフューザー(オプション?)によって、センター2本出しのテールパイプが勇ましさを増す。カスタムショップが創り上げた自慢のデモカーのように、ルールから解き放たれた印象を受ける。
左右に分かれていたリアフォグランプはセンターに移設。従来のリアフォグはリアバンパーを飾るデザイン要素の1つとなっていたが、LEDによる最小化で、点灯していなければ存在がほとんど分からないものとなった。
サイドスカットルに統合されたサイドインジケーターもLED化でスタイリッシュに進化。
マルチディスプレイメーターパネルをはじめ、フラット形状に変更されたセンターサークルやマルチファンクションステアリングにより、インストルメントパネル全体の雰囲気が見違えるほどモダンになった。インフォテイメントシステムの洗練されたグラフィックも、自然に溶け込んでいる。
MINIのデザイン責任者「オリバー・ハイルマー」は、マイナーチェンジのポイントとして「簡素化」をあげている。複雑だったものをシンプルにすることで、本当の個性が際立つという。各部のフラット化は、この考え方に基づいている。
個人的には、MINIにとっての個性とは何か?何だったのか?この最新のインパネを見て、ほんの少し不安にかられた。
写真のシートは「MINI Yours レザーラウンジ・カーボンブラック(スポーツシート)」。MINI発祥の地である英国のユニオンジャックがヘッドレストにデザインされている。刺激的なエクステリアとは対照的に、上質でジェントルなシートを備えているところがMINIのコーディネートの奥深さ。高額なオプションだが、シートが人目に触れやすいコンバーチブルだからこそチョイスしてみたい一品だ。
プロモーション動画
ソフトトップのオープン&走行シーン
新型MINIコンバーチブルは2021年3月から生産開始!
COMING SOON.
参考:MINI3ドアと5ドアは英国のオックスフォード工場で生産されるが、コンバーチブルはオランダにあるパートナーの工場が担う。ちなみに、コンバーチブルの最も大きな市場は、意外にもドイツだという(それに続くのが米国と英国)。興味深いことに、ドイツよりも暑く日照時間の長いフランスやスペイン、ポルトガルの販売量をはるかに上回っているとのこと。
text by minicooper-sketch.com
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