初のBEV専用MINI「エースマン」が国内販売開始!491万円から
電動化が進む第4世代MINIに、まったく新しいモデルとなる「MINIエースマン(ACEMAN)」が新登場。大型モデルのMINIカントリーマン、3ドアハッチバックのMINIクーパーに続く、3つ目の新世代モデルとなる。
全国のMINI正規ディーラーで、2024年6月6日から販売(プレオーダー)を開始。納車開始時期は、2024年第4四半期以降(今秋)を予定している(ショールーム展示は10月頃)。
MINIエースマンは、MINI初となるBEV(バッテリー式電気自動車)専用のモデル。プレミアムでありながらコンパクトなボディと、目を惹くMINIらしいディテールを融合させた、シティ・クロスオーバー(SUV)となる。
左から、MINIクーパー(3ドア)、MINIエースマン、MINIカントリーマン
ボディサイズは「全長4080mm、全幅1755mm、全高1515mm、ホイールベース2605mm」で、最小の「MINIクーパー(3ドア)」と最大の「MINIカントリーマン」の中間に位置する。
後部座席ドアが無く、定員4名となるMINIクーパー(3ドア)に対して、MINIエースマンは、後部座席ドアに加えて、より広いスペースを持つ定員5名のモデルとなる。
同世代のMINIの中でエースマンと同等のサイズ感(全長&全幅)になるが、「MINIクーパー 5ドア」。こちらはガソリンエンジンのみとなり、室内の広さはエースマンより劣る。
なお、エースマンはMINIクーパー(3ドア)のBEVと同じく中国生産となるが、2026年から英国でも生産を予定している。
モデルラインアップは、動力性能とEV走行可能距離、一部の標準装備が異なる「エースマンE」と「エースマンSE」、スポーツ志向のハイパフォーマンスモデル「エースマン ジョンクーパーワークス(詳細)」の3モデル。
価格は、エースマンE(184PS/290Nm/EV走行距離310km)が491万円、エースマンSE(218PS/330Nm/EV走行距離406km)が556万円。
同等のスペックを持つMINIクーパー(3ドア)のBEV(クーパーE/クーパーSE)より、25~28万円高となる。
なお、エースマン ジョンクーパーワークス(258PS/350Nm)の国内導入は、他のよりも少し遅れて2025年春を予定している。現時点で価格は未定。
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エクステリア
MINIのDNAを継承しつつ、ミニマルな新デザインを採用
エースマンは、MINIのDNAを継承しつつ、新世代モデルであることを象徴するミニマルな新しいデザインを採用。
本当に大切な要素のみを残した美しいサーフェスを実現するため、従来のMINIにあったボンネットのエアインテークや、サイドスカットルを廃止。さらに、グリップタイプのドアハンドルをフラップタイプに変更、ロッドアンテナもフィンアンテナに変更するなど、徹底した削ぎ落しが図られている。
新しくデザインされたLEDヘッドライトと八角形の輪郭をもつクリーンなフロントグリルが、新しい時代を切り開く新世代のフロントフェイスを形作っている。
写真のボディカラーは、エースマン専用色の「レベルレッド」。実際にはオレンジに近い印象で、新星エースマンの誕生を祝うかのような元気に満ちた色味。残念ながら、エントリーモデルのエースマンEでは選択不可となってる。
こちらは、新世代MINIの全モデルで選択できる新色「インディゴサンセットブルー」。レベルレッドとは打って変わって落ち着いたモダンな色味が魅力。おそらく人気色の1つになる可能性が高い。なお、こちらもエントリーモデルのエースマンEでは選択不可となる。
点灯パターンが選べるLEDシグニチャーライト
新設計のLEDヘッドライトは、アダプティブライトとハイビームアシスタント機能を標準装備。
さらに、ヘッドライトとリアライトの点灯パターンは、3種類から選択が可能。テールライトには、MINIの生まれ故郷である英国のユニオンジャックをコンセプトにした点灯パターンも用意するなど、オーナーの好みに応じて、プチカスタマイズを楽しむことができる。
新導入の「Welcome/Good-bye」ライトは、MINIならではの楽しいギミック。車両のキーを持った状態で車両に近づいたり離れたりすると、フロントおよびリアのライトがまるで挨拶をするかのように点滅する。
インテリア
メーターパネルを廃止して完全なデジタル化へ
エースマンの次世代感あふれるインテリアは、完全なデジタル化が施されている(全ての新世代MINIに共通)。
先代MINIでステアリングホイールの背後に配置されていた液晶メーターパネルは廃止。運転に必要な全ての情報は、前方のヘッドアップディスプレイと、自動車業界で初搭載となる円形の大型有機ELセンターディスプレイに映し出される。これにより、前方への視界が開け、広々とした室内空間を実現している。
いっぽう、ダッシュボードは、デジタル化と相反するアナログで暖かみのある新素材によって作られている。リサイクルポリエステルを使用した布地を連想させる素材は、特別に開発された編み物を作るような製造プロセスにより、手入れも簡単な構造になっている。
円形有機ELセンターディスプレイ
新世代MINIのインテリアの要である円形センターディスプレイは、サムスンディスプレイ製の最先端の有機ELテクノロジーを採用。直径240mmの高品質ガラスと、最適化された高感度タッチ機能を装備している。
スマートフォンを操作するように直感的なタッチ操作が可能であり、メインメニューでは、各機能がウィジェットとして横並びに配置され、スワイプやタッチ操作に対応している。
メーターパネルとしての機能はもちろんの事、フロントカメラの映像をベースにするAR機能付きナビゲーションシステムをはじめ、メディア、電話、エアコンディショナー、各種設定等々の操作が可能となっている。
ドライビングダイナミクス
EVでも楽しい「ゴーカートフィーリング」
エースマンは、MINI伝統の「ゴーカートフィーリング」を感じさせるスポーティなキャラクターを持つシャシーシステムを採用。アクセルペダルの踏み込みに対する電気モーターの反応を高めることで、キビキビと楽しい最高のドライビングダイナミクスを提供する。
楽しいだけではなく、BEV専用のプラットフォームを採用することで、乗り心地の面においても高い完成度を誇っており、乗員に快適なドライビングを提供する。
MINIエクスペリエンスモード
車内の雰囲気をドラマティックに変える新機能
新世代MINIの全てで標準装備となる「MINIエクスペリエンスモード」は、簡単操作でインテリアの雰囲気を一変させることができる。
センターディスプレイの背後に装備したプロジェクターによって、ダッシュボードに最大8パターンの光のグラフィックを投影。各モードに用意された専用の光のパターンとアンビエントイルミネーション、そして新たに作られたMINIドライビングサウンドにより、インテリア全体の印象を大きく変化させる。
各モードのデザインにはダイナミックな背景があり、個人の好みに応じて選択することが可能。これらの新たな機能は、オーナーそれぞれの個性を活かす手段となる。
例えば、「パーソナルモード」では、自分で用意したお気に入りの画像(写真)をディスプレイの背景に設定することができる。「ビビッドモード」では、流れている音楽のカバーアートの色に合わせたライトエフェクトが25色の中から自動で選定され、ダッシュボード上に投影される。
演出の違いだけではなく、「ゴーカートモード」ではメーターデザインがレーシーなブラック基調に切り換わり、アクセルレスポンスが向上して、パワフルでスポーティなドライブ感覚を楽しむことができる。いっぽう「グリーンモード」では、電費効率を優先して走行可能距離を伸ばす実用的な設定となる。
各モードに用意された没入感のある新たなユーザー体験は、エースマンのインテリアにさらなる表現力を与える。
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最先端の先進安全機能
高い精度を誇る「ドライビングアシスト」
高性能カメラやレーダー、高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、先進安全機能の精度と正確性が向上。
標準装備の「ドライビングアシスト」で、以下の先進安全機能を提供する。
レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、レーン・キーピング・アシスト、クロス・トラフィック・ウォーニング(リア)機能。
さらに、「エースマンSE」では、先行車に追従する「アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)」も標準装備となる。
「パーキング・アシスタント」が日常をサポート
標準装備となる「パーキング・アシスタント」は、鮮明な画像により車両の周りの状況が確認できるサラウンド・ビュー機能(俯瞰カメラ)や、駐車時にステアリング操作を自動で行う「パーキング・アシスト機能」が含まれる。
「パーキング・アシスト機能」は、先代MINIでは縦列駐車にしか対応していなかったが、新世代MINIでは最も利用シーンの多い並列駐車も対応可能となった。これで運転が得意でない方や、高齢ドライバーでも、安心して駐車することができる。
さらに、「パーキング・アシスタント」には、ペダル踏み間違い急発進抑制機能に加え、車両が時速約35km以下で直前に前進したルートを最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となる「リバース・アシスト機能」も含まれている。
例えば、1台分の細い道で対向車とのすれ違いに困った際に、「リバース・アシスト機能」を使えば、直前に走行した道を安全かつ正確にバック走行で戻ることができる。
ドラレコを標準装備
全方向に対応、外付けカメラで鮮明な記録が可能
エースマンは、車載カメラを使用した全方向(前後&左右)記録可能なドライブレコーダーを標準装備。
車内に設置する後付けのドライブレコーダーとは異なり、車両後方の映像もウィンドウ越しではなく直接撮影するので、あおり運転等の危険運転車両と遭遇した際に、車両のナンバーも鮮明に記録が可能。サイドのカメラで幅寄せの映像記録にも対応する。
また、楽しい機能として、前方のカメラを使ってドライビング中の美しい景色を記録することも可能となっている。
パーソナルアシスタント
AI技術で高度な対話型の音声操作が可能
AI技術を活用することで、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」を搭載。
これまでの音声入力とは異なり、より自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動可能にする。
使用頻度に応じてドライバーの好みを学習し、長く乗り続けるほどドライブにおける真のパートナーとしての役割を担うことが可能となる。
「Hey MINI(ヘイ ミニ)」と呼びかけるか、ステアリングホイールのトークボタンを押すことで、「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」が起動し、ナビゲーション、電話、ラジオ、空調管理など、主要な機能を操作することができる。
音声操作によるコミュニケーションは、センターディスプレイに、グラフィック、テキスト、アバターからなるアニメーションの形でビジュアル表示される。
MINIテンダー・ラビング・ケア
3年間の主要メインテナンスが無償
維持費の不安を和らげる「MINIテンダー・ラビング・ケア」を付帯(新世代MINIの全モデルに付帯)。
3年間の主要メインテナンスの無償提供をはじめ、タイヤやキーの破損や紛失の際の費用もサポートする。
モデルラインアップ
エースマンSEのフロントグリルには、イエローの「S」エンブレムが付く
最上位グレードとなる「ジョンクーパーワークス(詳細)」国内導入は、少し遅れて2025年春を予定
エースマンE
「エースマンE」は、必要十分以上の動力性能を持ちながら、一部の装備と電池容量を削減することで価格(491万円)を抑えたエントリーモデル。
前輪を駆動する電気モーターは「最高出力184PS(135kW)/最大トルク290Nm」を発揮。停止状態から時速100kmまでの加速タイムは「7.9秒」。搭載されているリチウムイオン電池のバッテリー容量は「42.5kWh」、一充電での走行可能距離は「310km」となる。
エースマンSE
「エースマンSE」は、200馬力を超える余裕のパワーでスポーティな走行も楽しめるスポーツモデル。パワーだけではなく、走行可能距離もエースマンEより「96km」長いのが強み。価格は、「エースマンE」より65万円アップの「556万円」。
前輪を駆動する電気モーターは「最高出力218PS(160kW)/最大トルク330Nm」を発揮。停止状態から時速100kmまでの加速タイムは「7.1秒」。搭載されているリチウムイオン電池のバッテリー容量はエースマンEよりも大きい「54.2kWh」で、一充電での走行可能距離は「406km」となる。
エースマン ジョンクーパーワークス
「エースマン ジョンクーパーワークス」は、走りのスポーツ性を極めたハイパフォーマンスモデル。速さを感じさせる専用デザインのフロントマスクやリアのディフューザーは、電動スポーツの新時代を予感させる。国内導入は他のグレードより遅れて2025年春を予定(価格未定)。
前輪を駆動する電気モーターは「最高出力258PS(190kW)/最大トルク350Nm」を発揮。停止状態から時速100kmまでの加速タイムは「6.4秒」。搭載されているリチウムイオン電池のバッテリー容量はエースマンSEと同じ「54.2kWh」だが、一充電での走行可能距離はエースマンSEよりも相応に短くなる。
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内外装レビュー動画
エースマンSE
基本スペックと標準装備
写真のダッシュボードやシートは、オプションの「フェイバードトリム(Favoured TRIM)」装着時のもの
発売日:2024年6月6日 生産国:中国 |
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モデル | 価格 税込 |
スペック | 一充電走行距離 WLTC (バッテリー容量) |
概要 |
スタンダードモデル エースマンE 型式:ZAA-32GC32 |
491万円 |
BEV 定員:5名 |
327km (42.5kWh) |
– |
スポーツモデル エースマンSE 型式:ZAA-82GC32 |
556万円 |
BEV 定員:5名 |
414km (54.2kWh) |
– |
スポーツモデル ジョンクーパーワークス 型式:- ※国内導入は2025年春 |
未定 |
BEV 定員:5名 |
– | – |
主な標準装備 | ||||
全モデル共通 | 円形有機ELセンターディスプレイ/ナビ(AR対応)/Apple CarPlay/Android Auto/ワイヤレス充電/ETC/ヘッドアップディスプレイ/レーンキーピングアシスト(衝突回避かつ車線維持)/車線変更・車線逸脱警告/自動ブレーキ(事故回避ステアリング付)/前車接近・後車衝突警告/クロストラフィックウォーニング リア(T字路など死角からの接近警告)/降車時危険警告/SOSコール/全方向ドラレコ/サラウンドビュー(俯瞰カメラ、車両全周のパノラマビュー)/パノラマビュー(フロント&リア)/PDC(駐車時の障害物警告)/ペダル踏み間違い急発進抑制/パーキングアシスト(並列・縦列)/リバースアシスト(直近の経路を自動後退)/リモート3Dビュー(スマホで車両周辺映像確認)/シートヒーター(前席・左右)/アダプティブLEDヘッドライト/ハイビームアシスタント/ルーフレール/3年間の主要メンテナンス無償 | |||
急速充電ポート/普通充電ポート/外部給電機能/普通充電ケーブル/モーター走行時走行音発生装置 | ||||
エースマンE | 17インチホイール/クルーズコントロール(先行車追従機能無し) | |||
エースマンSE | 18インチホイール/アクティブクルーズコントロール(先行車追従)/ステアリングアシスト(車線中央維持)/ステアリングヒーター |
※価格と装備は、2024年9月現在のものです。
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フォトギャラリー
エースマンSE(レベルレッド)
エースマンSE(インディゴサンセットブルー)
※写真のマルチトーンルーフ(ホワイトからブルーへのグラデーションルーフ)は国内では選択不可(現時点)
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