最速の新型MINIカントリーマン「ジョンクーパーワークス」発表!
2023年11月9日、MINI(BMW)は三代目となる新型MINIカントリーマン(国内旧名:クロスオーバー)のハイパフォーマンスモデル「ジョンクーパーワークス(JCW)」を発表。
約7年ぶりにフルモデルチェンジを受けた新型MINIカントリーマン(U25)は、先々月の2023年9月に「BEV」バージョンを世界初公開(詳細記事)している。
当モデルは、そのカントリーマンでガソリンエンジンを搭載したトップグレードにあたる。新時代を象徴するエコ志向の電動モデルに対して、内燃機関のドライビングプレジャー(走りの楽しさ)を最大限に追求したスポーツモデルとなる。
新型MINIカントリーマンは、2023年11月21日より全国のMINI正規ディーラーで予約注文を開始。納車は2024年第一四半期(4~6月)以降を予定している。
ジョンクーパーワークスの国内価格は667万円で、下位グレードの「カントリーマンS ALL4」より、101万円高となる。
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300馬力のオールラウンダーMINI
走る楽しさと快適&実用性を両立、空力もクラストップレベルに
新型MINIカントリーマンは、先代(F60)よりボディサイズを拡大。より広い室内空間と荷室を獲得し、乗り味や安全性も向上した。
BMWの2リッター4気筒ガソリンエンジンを搭載するジョンクーパーワークスは、専用エアロによるスポーティなルックスと突出した走りのパフォーマンスで、そこにスポーティな楽しみをプラスしたモデルとなる。
最高出力は316馬力、最大トルクは400Nmを発揮。ALL4による全輪駆動と7速DCT(先代は8速AT)が組み合わされ、最高速度は250km/h。
MINIらしさを残しつつシンプルに磨き上げたデザインで空気抵抗係数「0.26」という、同クラスでトップレベルの空力性能を持ち、0から100km/h加速は「5.4秒(参考値)」を達成した。
なお、先代の「ジョンクーパーワークス(2019年10月以降)」は、同じく2リッター4気筒ガソリンエンジンに8速ATの組み合わせで「306馬力/450Nm」、0-100km/h加速は「5.1秒」。新型は最大トルクの大幅な低下とボディの大型化により、純粋な加速のパフォーマンスにおいては、若干のスペックダウンとなった。
カントリーマンのデザインは、ローワイドなMINI3ドア(詳細記事)とは異なり、直立したミニマルなシルエットが特徴。SUVの冒険心や多用途性、信頼性を表現している。
これに合わせて、ジョンクーパーワークスのロゴもリニューアル。輪郭がハッキリしたフラットなデザインを採用。ブラック&レッド&ホワイトのハイコントラストな配色と、以前のロゴよりも大きくなった「JOHN COOPER WORKS」の文字で、全体的に存在感が強まった。
責任者のステファニーヴルストは、「MINIジョンクーパーワークス カントリーマンは、スタイル、パワー、冒険への渇望のユニークな組み合わせを体現しています。強力な300馬力エンジンとスポーティなデザインにより、何か特別なものを探している人にとって完璧な相棒です」と語る。
走るパフォーマンスの最高峰
ジョンクーパーワークスでしか味わえない排気音
ALL4(全輪駆動)システムは、あらゆる運転状況において、その動力をフロント&リアに最適に分配する。
ジョンクーパーワークスを象徴するチリレッド色のブレーキキャリパーを備えた高性能ブレーキシステムは、強力かつ正確な減速を実現。
MINI初となる4本出しテールパイプが奏でるフラップシステムを搭載した迫力の排気音は、ハイパフォーマンスモデルであることをすぐに認識させる。EVモデルが創る静かでスムーズな世界とは相反する、エンジンが創り出す独自の熱い世界が、そこにある。
室内ではリアルタイムに発生するスポーティなエンジンサウンドが、ドライバーを刺激する。独自のジョンクーパーワークスサウンド拡張機能は、モータースポーツからインスピレーションを得たレーシーなエンジンサウンドを奏でる。
最適化されたピストン、コンロッド、エンジンマウントは、2リッターのガソリンターボエンジンから最大のパワーを引き出し、先進的なデュアルドライブ排気ターボチャージャーがエンジンを過給する。
燃焼室へのスロットルを外した空気吸入と併せて、力強いパフォーマンスを発揮し、あらゆるカーブでさらにダイナミックなドライビングフィールを実現。
タイヤ直径は30mm拡大され710mmになり、タイヤ幅は245mmに拡大されたことで、MINIならではのダイレクトなハンドリングが楽しめる「ゴーカートフィーリング」が向上。空力に最適化したジョンクーパーワークス専用デザインのホイールは、19インチと20インチ(標準装備)を用意。
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大胆でスポーティなルックス
ジョンクーパーワークス専用のデザインパーツを装備
新型ジョンクーパーワークスは、そのパフォーマンスと多用途性を反映した大胆でスポーティなルックスを持つ。
新色「レジェンドグレー」のボディと「チリレッド」のルーフが織りなすコントラストは、他とは一線を画す刺激的なモデルであることを主張している。
エクステリアには、ジョンクーパーワークス専用のデザインが数多く施されている。例えば、フロントにある垂直のリフレクターを備えたエアロパーツは、そのワイドなスタンスを強調。
ジョンクーパーワークス用シグネチャーモードを搭載した新しいLEDヘッドライトは、精悍で豊かな表情を与える。
フロントエンドは、新デザインのハイグロスブラックの八角形グリルに、新しいジョンクーパーワークスロゴが加わる。
グリルのメッシュ形状は、モータースポーツをイメージさせるチェッカーフラッグになっており、EVモデル(カントリーマンSE)の閉ざされたフロントグリルとの明確な違いを生み出している。
新設計のCピラーは、モータースポーツにインスパイアされたチリレッドのルーフとシームレスにつながっている。ルーフは後方に向かって下がっており、高さと幅が増加しているにもかかわらず、機敏なシルエットを与える。
リアでは、直立したジョンクーパーワークスシグネチャーモードを備えたテールライトが、ボディのワイド感を強調。
レーシーかつミニマルなインテリア
ダッシュボードにはリサイクル素材を採用
ダッシュボードのデザインは上下に分かれており、上部には垂直デザインのドアハンドルとエアコン通気口が設けられている。これにより、MINI3ドアとは異なる広々としたカントリーマン特有の直立感と大型感を強調。
ダッシュボード、ドアパネル、高品質なジョンクーパーワークス用スポーツシートのレッド&ブラックの配色は、MINIブランドのレースにおける伝統を反映している。
ダッシュボードは、サスティナビリティを実現するために、リサイクルポリエステルを使用したツートンカラーのテキスタイルで作られている。
広い後部座席は様座な用途に対応が可能。座席は前後に最大13cmの調整できる(先代と同じ)。座席を倒せば、荷室を460リットルから1,450リットルへ拡大できるため、大きな荷物も容易に積み込むことができる。
有機ELの円形タッチディスプレイを搭載
臨場感あふれる没入型のドライブ体験が楽しめる
エンジン始動やシフトセレクトなどの主要な機能は、中央下部にあるトグルスイッチ部に集約。その他の機能は、中央の円形OLEDディスプレイからアクセスが可能。
各機能へのアクセスはタッチ操作に加えて、高レベルの音声操作にも対応。ナビゲーション、電話、エンターテイメントなどのさまざまな機能を、クルマと対話するかのように音声のみで使用することができる。
新搭載の「MINIエクスペリエンスモード」を使用すれば、特別にデザインされた背景とサウンドを使用して好みの運転環境に変更することができる。例えば「ゴーカートモード」を選択すると、スポーティなドライブ体験が可能で、室内に迫力のあるエンジンサウンドが聞こえるようになる。
それだけではなく、ディスプレイの背面にある「MINIプロジェクター」で、選択したエクスペリエンスモードに応じた雰囲気のある配色とパターンでダッシュボードが彩られる。サウンドと視覚的な演出等を組み合わせて、各モードごとに臨場感あふれる世界観を演出する。
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先進的なアシスタンスシステム
ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能
新型MINIカントリーマンは、計12個の超音波センサーと4台のサラウンドビューカメラを搭載。BMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入したハンズオフ機能が、MINIモデルとしては初めて搭載されている。
「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」とは、高速道路※1での渋滞時(時速60km以下)において、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムである。この機能は、ドライバーが絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態にある限りにおいて、一定の条件下にて、ステアリングから手を離しての走行が可能※2となる。
※1 高速自動車国道法に定める高速自動車国道、及び指定都市高速道路に分類される道路が対象。
※2 SAE International(Society of Automotive Engineers)が定めるレベル2の段階であり、自動運転ではなく、前方注視が必要となるなど、ある一定の条件が必要。
試乗インプレッション
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