
MINIは2023年から投入する第4世代MINIをイメージさせる「MINI Concept Aceman(コンセプト・エースマン)」を発表した。
エースマンは、MINIで初となるSUVスタイルのBEV(電気自動車)専用モデル。これまでのMINIにはない新時代のデザインを採用し、デジタル化したインテリア演出、レザー素材やクロームパーツを使用しないなど、まったく新しい価値観をMINIにもたらす。

ボディサイズは、最小のMINIハッチバックと最大のMINIクロスオーバーの間に位置するもの。全長は現行型のMINIハッチバックの5ドア(F55)とほぼ同じ「4.05m」だが、驚くことに全幅は現行型のMINIクロスオーバー(F60)より17cmも大きい「1.99m」となっている。それでいて、全高はクロスオーバーと同じ「1.59m」という背丈。
つまり、正面から見るとワイドで、全体的には前後がギュッとつまったスタイリングとなる。アニメの世界から飛び出したようなデフォルメ感の強いキャラクターがMINIブランドを象徴している。

発売時期は次世代のMINIハッチバック(3ドア)が発売された後の2024年後半を予定。国内のEV事情を鑑みると、早期に国内導入されるかどうか疑問だが、BEVのプレミアムなスモールSUVが欲しい方には、理想の1台となりそうだ。
追記:量産モデルの世界初公開は、2024年4月を予定
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新時代のMINIデザイン&スタイリング

当コンセプトカーには、次世代MINIがもつドライビングプレジャーのコアとなる「デザイン」と「技術革新」が体現されている。
「カリスマティック・シンプリシティ」という明快なデザイン言語によって、MINI伝統のデザイン要素は凝縮され、無駄を削ぎ落したモダンなカタチとなっている。簡単に言えば、よりシンプルにすることによって、MINIならではの特徴をいっそう際立たせるという考え方だ。

実用面も進化しており、MINIデザインの責任者であるオリバー・ハイルマーは「車内はこれまで以上に快適、多用途で、エモーショナルとなっています。」と述べている。
エースマンと次世代MINIハッチバック3ドアのEVには、中国企業の長城汽車とBMWが共同開発したEV専用プラットフォーム「スポットライト」が使われており、内燃機関モデルとは異なる設計によって、使用可能なスペースが最適化されている。
全長はMINIハッチバックの5ドア(F55)とほぼ同じ「4.05m」でありながらも、ショートオーバーハングの機能的な2ボックスデザインにより、最小限の面積で、乗員と荷物のために最大限のスペースを確保している。4つのドアと大きなトランクリッドが備わり、後部座席には3人が座ることができる。
マトリクスLEDが彩るフロントグリル

BEV(電気自動車)のフロントグリル(ラジエターグリル)は、エンジンを冷却する必要がないため機能的な意味は無いが、MINIはそこを新たな自己表現のキャンパスとして活用する。
MINI伝統のフロントグリルは六角形から八角形に拡張され、フレーム部がライトグリーンのLEDコンターライトで発光し、デイランニングライトとして印象的なフロントフェイスを演出する。MINIの歴史上、これほどグリルのフレームが目立つデザインは無い。


さらにグリル内の上部にはマトリクスLEDユニットが組み込まれ、ドットによるユニオンジャックなどのデザインパターンが表現可能となっている。シーンによって柔軟に描き変わるフロントデザインは、まさに未来のクルマという印象だ。
気の早い話だが、プログラムのカスタマイズによって、オリジナルのデザインで光らせることが出来たら面白い。
ユニオンジャックのテールライトは継承


現行のMINI(F系)で初めて採用されたユニオンジャックデザインのテールライトは、洗練度を増して継承されている。従来よりもシンプルなグラフィックで表現されていて、マトリクスLEDによって流れるようなアニメーションの演出も加えられている。
伝統とモダンが融合したグリーン系バイカラー


ボディは既存のカラーには無い「アイシー・サングロー・グリーン」を採用。ゴールドにも通じる明るいターコイズの色調で、光や角度によって明暗が変化することで、エクステリアに仕掛けられた様々な立体造形を際立たせている。
いっぽう、ルーフカラーにはMINI伝統のカラーである「ブリティッシュ・レーシング・グリーン」を採用し、モダンなボディカラーとの組み合わせで斬新なコントラストを創り出している。
業界初!丸型有機ELディスプレイを採用



セントラルインターフェースのメインとなる丸型の有機ELディスプレイは、自動車メーカーとしてはMINIが世界で初めて発表したものとなる。有機ELディスプレイは高画質で、鮮明なコントラストと深みのある黒を表現することができる。
このディスプレイに映し出される最新のMINIオペレーティングシステムには、初めてAndroidベースのものを採用。これにより、かつてないほど充実したデジタル機能が利用可能という。
運転席と助手席の間に新たなスペース


ギアセレクターやパーキングブレーキのスイッチ類を移動したことで、運転席と助手席の間のスペースが増大している。このスペースを活用したフレキシブルなセンターコンソールは後部座席まで伸びていて、カップホルダーやスマートフォンのワイヤレス充電機能、収納スペースを自由に配置することができる。
伝統のクロームパーツとレザーを徹底排除


MINIデザインを特徴であった、エクステリアやインテリアのクロームパーツは徹底的に排除された。クロームパーツはヘッドライトのリングやフロントグリルのフレーム、ドアハンドル、ウエストモール部、インテリアのトリムなどに使用されており、MINIのクラシカルな表現に欠かせないパーツであったが、新時代のMINIでは過去のモノとなった。
さらに、ステアリングホイールやシートに使われていたレザー素材も完全に排除されている。ステアリングには、レザーの代替としてダークグリーンのベルベットベロアがラミネート加工され、非常に心地のよい感触が得られるという。
2023年3月2日(ミニの日)に国内初展示
ラブカーズtv 河口まなぶが内外装を徹底チェック!
text by minicooper-sketch.com
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