MINI初の量産型電気自動車となる「MINI Electric(ミニエレクトリック)」(追記「MINI クーパーSE」になる見込み)のコンセプトイメージが発表。実車は9月12日からスタートするフランクフルトモーターショー2017(IAA Cars)で展示。市販モデルは2019年から英国オックスフォード工場で生産を開始する。
「MINI Electric」は、MINIの基幹モデルとなるハッチバック 3ドアをベースにした電気自動車(EV)。MINI伝統のゴーカートフィーリングと強力な電気モーターを備え、排ガスを出さない都市型モビリティを実現する。将来的に、MINIブランドの電気系モデルは「MINI Electric」の旗のもとでグルーピングされる。
EVでもブレない「MINI」の「デザイン」
日常を楽しくするエクスクルーシブな存在
六角形のラジエーターグリルと丸いヘッドライトは「MINI」のままに、未来的なシルバーとイエローのカラースキーム、グリルにはコンセントプラグをイメージしたEマークのバッジで独自のルックスをつくる。
ヘッドライトは、輪郭をぐるっとLEDで取り囲んでおり、現行モデルよりもさらに未来感が強調されたデザイン(向かい合ったパックマンのようで面白い)。MINI Electricの心臓部となる電気駆動ユニットは僅かな空気で冷却できるため、ラジエーターグリルは閉じられている。グリルを横切るイエローのアクセントバーは、これまでのクーパーやクーパーSとは大きく異なるフロントフェイスを演出。ボンネットのMINIロゴは、新しく導入されたシングルカラーのフラットデザインタイプ。
美しいグラデーションルーフ
MINIアイコンの1つであるフローティングルーフは、マットホワイトからグロスイエローのグラデーション仕上げ。同じくサイドスカートのイエローもボディカラーとのグラデーションで処理されている。イエローのドアミラーはスクエア型を採用。これまでMINIのドアミラーは丸みのある球型に統一されていたため、いちMINIファンの筆者にとっては、この変更点が最も新鮮に映る。
左右非対称デザインの19インチホイール
3Dプリントを使用して製造した左右非対称の19インチホイール。この自由で洗練されたデザインは、空気力学に基づいており、なおかつMINI Electricの軽快さと現代性を強調している。リムにはテーマカラーであるイエローのラインが加わる。センターホイールキャップには従来モデルと同様にブラックベースに「MINI」の文字。
テールに光るユニオンジャック
リアの注目ポイントはテールランプ。ピンクのLEDドットマトリックスで描かれたハーフユニオンジャックに、インナーと周囲のリングはホワイトという家電的なカラーリング。これまでの新モデルとは一線を画す電気自動車モデルにおいて、MINIのルーツ、つまりイギリスへのリスペクトがここまで大胆に用いられたのは、新旧の対比のようで面白い。
追記:現行MINIのマイナーチェンジで正式採用!
ユニオンジャックデザインのテールランプは、現行MINIの「2018年 マイナーチェンジ」で正式に採用された。マイナーチェンジ前のモデルにも装着できるため、MINIファンのカスタマイズパーツとして大人気。
中央には大きなMINIロゴ、テールゲートハンドルは省略されている(電動オープン?)。リアエプロンは、エアディフレクターやファイバーグラスディフューザーなど、フロントと同じ空力パーツを備える。マフラーが無いリアは見慣れないが、環境にやさしいクリーンなイメージを助長している。
プロモーション動画
The New MINI Electric Concept
電気自動車としての実力は?
※BMWの電気自動車「i3」
今回の発表では、MINI Electricの「電気自動車としての実力」がわかる詳細スペックは公表されていないが、基本的にはBMWの電気自動車「i3」が参考になると思われる。
i3は同じくフランクフルトモーターショー2017に向けて改良型が発表されており、後輪駆動で、出力/トルクは「170hp/250Nm」、新設されたスポーツグレードの「i3s」が「184hp/270Nm」となっている。i3sの0~100km/h加速は「6.9秒」で、現行3ドアのクーパーSと同等の動力性能をもつ。
一度のフル充電で走行できる距離は、標準モデルで「最大300km(欧州仕様)」。これは、2017年に発売した「MINIクロスオーバーのPHEV」がEV(電動)モードで走れる距離の約7倍にあたる。PHEVは普通充電しか対応していないが、i3は急速充電にも対応している。
text by minicooper-sketch.com
追記
クーパーSEの基本スペック / 諸元
MINI 3ドア ミニクーパーSE(電気自動車)のスペック / 諸元
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