限定240台!最速の2シーターMINI「ジョンクーパーワークスGP」発表!

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56

MINI史上最速モデルとなる新型「ジョンクーパーワークスGP(MINI John Cooper Works GP)」が正式発表。ジョンクーパーワークスGPは、MINI3ドアの「ジョンクーパーワークス」をベースにした究極のFFハイパフォーマンスモデル。

モータースポーツで培われたテクノロジーを多数採用し、サーキット走行においてMINI史上最高レベルのパフォーマンスをもつ。強力なエンジンと最適化されたサスペンション、ボディのねじり剛性や空力の向上、軽量化など、すべての面において妥協のないモデルに仕上げられている。

8速AT(ドイツZF社製)と組み合わされるBMWグループの2リッター直列4気筒のガソリンターボエンジンは、ベースモデルのジョンクーパーワークスから75SPアップの「306PS(225kW)」、最大トルクは「450Nm」を発揮する。ドライビングダイナミクスの最適化によって、0-100km/hの加速はMINI最速レベルの「5.2秒」を達成。これはベースモデルより約1秒の短縮となっている。

ジョンクーパーワークスGP 歴代モデル

先代(写真左)のジョンクーパーワークスGPは、世界限定2000台のうち国内に200台導入

全世界限定で3000台のみ生産され、日本へはそのうち240台が導入される。生産地はもちろん英国のオックスフォード工場。全国のMINI正規ディーラーで2019年11月20日から予約を受け付ける。納車開始時期は2020年の夏頃を予定。

追記:予約開始後、約2か月で完売! 納車は2020年6月から

ジョンクーパーワークスGPの車両価格(10%税込)は576万円。ベースモデルのジョンクーパーワークス(AT)より110万円アップとなる。

なお、ベースモデルには8速AT(2018年のマイナーチェンジより前は6速AT)のほかに6速MT(2020年2月生産で終了)も設定されているが、ジョンクーパーワークスGPは8速ATのみとなる。その理由は、GPの強大なエンジンパワー&トルクに対応するマニュアルトランスミッションが無いためとしている。

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300馬力オーバー!MINI史上最強のエンジンを搭載

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 サーキット走行

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 エンジン

ジョンクーパーワークスGPの2リッター4気筒のMINIツインパワーターボエンジンは、ベースモデルであるジョンクーパーワークスに搭載されたエンジンをベースに改良。激しいサーキット走行において最高のパフォーマンスを発揮するようにチューニングが施された。同エンジンは、2019年5月に登場したBMW 1シリーズのハイパフォーマンスグレード「M135i」にも採用されている。

クランクシャフトやベアリング、ピスント、コネクティングロッド、バイブレーションダンパーを最適化。さらに、オイル供給やクーリングシステムの最適化により、エンジンの最高出力を75PS(55kW)向上させ、最高出力は306PS(225kW/5000rpm)に達する。1750-4500rmpで最大トルク450Nmを発揮し、最高速度は265km/hに到達(制限なし)。圧縮比は10.2から9.5に、吸気ダクトも新たに開発した。縦方向や横方向に激しい負荷のかかるスポーツ走行においても、専用のオイルパンによって安定したオイル供給を実現。

0-100km/h加速は堂々の「5.2秒」を記録。なお、このタイムは現行MINIで3番目となり、最速は2019年10月にマイナーチェンジ(LCI)した同エンジンを搭載する「MINIクラブマン ジョンクーパーワークス」が記録する「4.9秒」、それに続くのが同エンジンの「MINIクロスオーバー ジョンクーパーワークス」の「5.1秒」となる。クラブマンとクロスオーバーはMINIの中では車格が大きい重量級となるが、駆動方式にALL4と呼ばれる4WDを採用しているため、加速時にはFFのジョンクーパーワークスGPよりも優れたトラクションをもつ。

専用のスポーツエキゾーストシステムにより、スポーツ走行に欠かせない迫力のレーシングサウンドも実現。ガソリン微粒子フィルターにより、「Euro 6d-TEMP」の排気ガス規制にも準拠する。

サーキットに対応する走行性能を高レベルで実現

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 サイドビュー サーキット走行

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 専用ホイール

ジョンクーパーワークスGPは、激しいサーキット走行で求められる走行性能を最大限まで追求。新しいトランスミッションコントロールによって、スポーツ走行に最適なシフトチェンジを実現。

8速のスポーツオートマチックトランスミッションは、トルセンLSD(機械式リミテッドスリップディファレンシャル)と組み合わされ、DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)とも連携する。激しいコーナリング時には、駆動トルクが左右の前輪に分配され、優れたトラクションを発揮。早いタイミングでアンダーステアやオーバーステアを防ぐことも可能。

足回りには大きな制動力を発揮する専用のスポーツブレーキシステムを採用。「JOHN COOPER WORKS」のロゴが入った大型ブレーキキャリパーが力強い。サスペンションはベースモデルのジョンクーパーワークスより10mmダウン。タイヤもベースモデルより幅広のハイグリップタイヤ(225/35R18)を装着。

さらに、ボディ剛性を高め、ボディ構造からエンジンマウント、フロントアクスルからリアアクスルに至るサスペンションシステムを再設計。遮音材を取り除き、MINIで初採用となる強くて軽い鍛造ホイールで30kgも軽量化。これだけのパフォーマンスを持ちながら車重は1290kg(欧州仕様値)。強大なパワーを発揮するエンジンに合わせて、シャシー全体が「レーシングレベル」にアップグレードされている。

ニュルブルクリンクで「8分切り」を達成!

ジョンクーパーワークスGP F56 2020年

ジョンクーパーワークスGPは今回の正式発表に先立ち、2019年6月に開催された「ニュルブルクリンク 24時間レース」でデモ走行を行っている。正式発表の前のため、ボディにはカモフラージュが施されていた。

その時に記録したラップタイムは「7分56秒69」。2012年に発売した先代の「ジョンクーパーワークスGP(1.6L/218PS 260Nm)」が「8分23秒」であるため、約25秒の短縮を果たしたことにになる。

ちなみに、2019年現在のニュルブルクリンクFF最速タイムは、ルノー ・メガーヌR.S.トロフィーR(300馬力)が達成した7分40秒台となっている。MINI3ドアがベースのジョンクーパーワークスGPは、メガーヌよりも小さいスモールカーセグメントとなるため直接のライバルではないが、FFトップクラスの速さを持っていることに間違いはない。

エアロダイナミクスを最適化したアグレッシブなデザイン

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 フロントビュー

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 トップビュー

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 サイドビュー

ジョンクーパーワークスGPのエクステリアは、既存のモデルと一線を画すアグレッシブなデザインに仕上げられている。誰が見ても「速いマシン」であることが、GPデザインのコアにある。

ボディカラーは、専用に開発した「レーシンググレー メタリック」。見る角度や光の当たり方によってライトグレーからブルーバイオレットへの深い色味を魅せる。MINIならではの2トーンを演出するルーフとドアミラーキャップには、既存色の「メルティングシルバー メタリック」を採用。ボディ全体はダーク系のスポーツカラーでありながらも、このシルバーのアクセントによって、シックなプレミアム感を漂わせている。

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 専用ホイールアーチカバー

フロントデザインは、力強い走りをイメージさせるワイドなトレッド、レーシーなルックスに欠かせない大型のフロントエプロン、張り出した迫力のホイールアーチカバーが特徴。

ホイールアーチカバーは、軽量素材であるカーボンファイバーを使ってハンドメイドで成形されたもの。あえて繊維の編み込みが見えるデザインとしており、ワンオフのレーシングカーを連想させる。材料はBMW の電動モデルである「i3」と「i8」の生産過程で発生したものをリサイクル。エコなモデルで発生した廃材が、パフォーマンス重視のモデルに再利用されている点が面白い。

さらに、ホイールアーチカバーのコーナー部分には生産台数を示す「0001~3000」のシリアルナンバーが入る。限定車ならではの「所有する喜び」に欠かせないポイントとなっている。

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 リアビュー

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 専用リアスポイラー

リアにはジョンクーパーワークスGPを最も象徴するポイントとなっている超大型のリアスポイラーを装備。エアロダイナミクスからなるその造形美は、サーキットが似合うレーシーなスタイリングをつくる。もちろんこのスポイラーはルックスだけではなく、大きなダウンフォースを発生させ、高速域で安定した走行を実現する。さらに、インナーはジョンクーパーワークスブランドを象徴する情熱の「チリレッド」でペイント。翼端の大きな「GP」ロゴは、それよりも落ち着いたマット調の「ロッソレッド メタリック」を使用。

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 リアビュー

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 専用テールパイプ

リアディフューザーも、よりスポーティな専用デザインを採用。中央には直径90mmのクラシックなステンレス・スチール製ダブルテールパイプを配置。無骨なルックスが、迫力のある荒々しいエキゾーストサウンドを期待させる。

LEDリアコンビランプは、既存のモデルと同様に英国旗「ユニオンジャック」のデザインとなるが、GPが装備するのはレンズがスモーク仕様となり、ブラックのラインが追加された専用品。パフォーマンス重視のモデルでありながらも細部にはMINI流のクリエイティブを演出している。

内装は2シーターならではのレーシングスタイル

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 コクピット

※国内仕様車は右ハンドル

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 クロスバー

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 サイドシル

ジョンクーパーワークスGPの内装は、アグレッシブなエクステリアに呼応するかのように、レーシーなスタイルを採用。2012年12月に発売した先代(R56)モデルと同様に、不要なリアシートを撤去。ボディ剛性を高めるレッドペイントのクロスバーを装備し、速さを極限まで追求するレーシングカーの世界を演出している(クロスバーは急な減速時に積み荷が前方へ移動することを防ぐ役割もある)。レッドのシートベルトや「GP」のロゴが入った専用のフロアマット、ドアシルプレートも、その特別な空間を盛り上げる。

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 デジタルクラスター

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56 シリアルナンバー

ステアリングホイールも柔らかいナッパレザーを使った専用仕様。12時の位置には金属製のセンターマーカーを備え、パドルシフトは大きくなり高品質なアルミ製となっている。

ステアリングの前方にはデジタルメータークラスターを初搭載。円を基調としたスタイリッシュなゲージデザインで、ディスプレイ上部には「GP」のロゴが表示される専用仕様となっている。既存モデルと同様の8.8インチセンターディスプレイと共に、最新世代のモデルに相応しいコクピット空間をつくる。現時点でデジタルメータークラスターが採用されているMINIは、ブランド初のピュアEVとなる「クーパーSE(国内導入時期未定)」のみ。

ステアリングホイールのスポーク部と助手席のインテリアトリムストリップなどには、3Dプリンターで成形したパーツを採用。トリムストリップにはシリアルナンバーが刻印される。

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動画でチェック!

国内サーキット試乗インプレッション

ジョンクーパーワークスGP

基本スペック(ベースモデルとの比較)

ミニ3ドア ジョンクーパーワークスGP F56

世界限定
3000台
MINI3ドア(F56)
ジョンクーパー
ワークスGP
ベースモデル
ジョンクーパー
ワークス
発売日 2019年11月20日
予約注文開始日
納車は2020年夏
2018年5月16日
マイナーチェンジ
限定数 国内240台
変速機 8速AT 8速AT 6速MT
価格(10%税込)
2019年11月現在
576万円 466万円 448万円
エコカー減税
駆動形式 FF
エンジン/型式 BMW ガソリン ターボ
2.0L 4気筒
B48A20E B48A20B
最高出力 PS 306 231
rpm 5000 5200
最大トルク Nm 450 320
rpm 1750~4500 1450~4800
圧縮比 9.5 10.2
最高速 km/L 265 246
加速 0-100km/h
※欧州仕様
5.2 6.3
燃費 JC08
km/L
15.8 14.5
燃費
km/L
WLTC
市街地
郊外
高速道路
燃料 ハイオク
定員 2名 4名
車両重量 kg 1290 1260
タイヤサイズ
フロント/リア
※標準装備
225/35 R18 205/45 R17
ホイールサイズ
フロント/リア
※標準装備
8Jx18 7Jx17
その他 諸元と装備 諸元と装備

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主な専用装備

  • 最高出力306PS (225kW)、最大トルク450Nmを発揮する高性能エンジン
    ※「2019年10月にマイナーチェンジ」したMINIクラブマンとMINIクロスオーバーのジョンクーパーワークスも同じエンジンとLSD付き8ATを搭載
  • トルセンLSD搭載の8速スポーツAT
  • GP専用DSCセッティング(GPモード付き)
  • エアインテークシステム
  • エキゾーストシステム
  • スポーツブレーキシステム
  • サスペンション(10mmダウン)とキャンバー角の最適設定
  • ストラットタワーバー
  • 軽量鍛造18インチホイール(JCW GPスポーク 2トーン)
  • スポーツタイヤ(225/35)
  • GP専用ボディカラー「レーシンググレー メタリック」
  • GP専用フロントグリル GPロゴ付
  • GP専用フロントバンパー
  • GP専用リアバンパー(リアディフューザー)
  • GP専用カーボン製ホイールアーチカバー(シリアルナンバー入)
  • GP専用リアスポイラー
  • GP専用エンジンカバー GPロゴ付
  • デジタルメータークラスター GPロゴ表示
  • JCWスポーツシート ダイナミカレザーコンビネーション GPロゴ付
  • JCW GP ウォークナッパレザーステアリング 金属製の大型パドルシフト付
  • GP専用フロアマット GPロゴ付
  • GP専用ドアシルプレート GPロゴ付
  • GP専用助手席インテリアトリムストリップ(シリアルナンバー入)

その他の主な装備

  • ナビゲーションシステム(8.8インチ タッチディスプレイ)
  • MINI Connected(3年間)
    iOS専用アプリ/リモートサービス/MINIオンライン
  • Apple CarPlay(3年間)&ワイヤレスパッケージ(ワイヤレス充電)
  • MINIドライバーサポートデスク(3年間)
  • ITSスポット対応ETC車載器内蔵 自動防眩ルームミラー
  • クルーズコントロール
  • 2ゾーン オートエアコン
  • アームレスト(フロント)
  • LEDヘッドライト/LEDデイライトリング
    ヘッドライトはインナーのクローム部をブラック化したGP専用仕様
  • LEDリアコンビランプ ユニオンジャックデザイン(GP専用のスモーク仕様)
  • ピアノブラックエクステリア
    ヘッドライトリング/テールライトリング/フロントグリルフレームのブラック化
  • ピアノブラックボンネットエアインテーク/ピアノブラックドアハンドル/ピアノブラックフューエルキャップ
  • ピアノブラックエンブレム(フロント/リア)

text by minicooper-sketch.com