
BMWが、2019年末(追記:11月)からMINIの電気自動車「MINI E(仮称)」(追記「MINI クーパーSE」になる見込み)の生産を開始すると発表。
このMINI初となる完全な電気自動車は、現行のMINIハッチバック 3ドア(F56)がベースで、プラットフォームはEV用に変更したものを使用すると報じられている。駆動方式は現行モデルと同様にFF(前輪駆動)を採用。
最高出力は現行モデルのクーパーSと同等の190馬力前後で、EVで最も重要な航続距離は「300km」程度と予想される。スペックから見ると、単なるエコカーではなく、スポーツ性も楽しめる「EVホットハッチ」というキャラクターになるだろう。
国内市場への投入は、これまでの例にならうと「2020年初頭」。つまりこの新モデルは、2014年に発売した現行の第3世代MINIの末期モデルというポジションになる。
もちろん、次世代MINIのすべてが電気自動車になるのではなく、この3ドアベースの電気自動車のほかに、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、プラグインハイブリッド(PHEV)のラインナップは継続される。2016年に国内導入された「クリーンディーゼル」は、MINIの新たな人気モデルとなっている。
なお、2017年には、SUVのMINIクロスオーバーにMINI初のプラグインハイブリッドとなる「クーパーS E ALL4」が登場しており、クラシカルなブランドイメージを武器に誕生したMINIも「クルマの電動化」に向けて着々とその道を進んでいる。
追記:2019年7月10日
クーパーSEが正式発表!
MINI初のEV「ミニクーパーSE」発表! 184馬力のゴーカートEVが誕生
新世代MINIも伝統のオックスフォード工場で生産

※写真は第3世代MINI
MINIのEVは、MINIの生産数の半分以上を占める英国オックスフォードにあるカウリー工場で生産される。電気自動車のコア部分である電気モーターやバッテリーはドイツの工場で生産され、オックスフォードで組み上げられる。
このフローによって既存モデルの生産ラインを活かせるため、投資規模を抑えるとともに、「英国産のミニクーパー」というこれまでの伝統も守られる。新世代のパワートレインを搭載したMINIでも、英国のイメージが背景にあるということは、MINIを乗り継いでいるファンには嬉しいポイントだろう。
様々なライフスタイルに寄り添える、これからの「MINI」

MINIにEVが追加されると、MINIはこれまで以上にライフスタイルにマッチした選び方ができるようになる。
第3世代からボディを拡大してファミリーユースにも使えるようになった「MINIクラブマン(F54)」や「MINIクロスオーバー(F60)」、キビキビとスポーティに走りたい「MINI3ドア(F56)」、3ドアではちょっと不便という方に好評な「MINI5ドア(F55)」。3ドアをベースにした4人乗りのオープンカー「MINIコンバーチブル(F57)」まで揃う。
冒頭でも述べたが、クロスオーバーには電気だけで約40kmも走行することができる「プラグインハイブリッド」もリリースされている。
そして2019年からは、市街地をメインにクリーンに気持ちよく走りたい「MINI3ドアのEV」が追加されるイメージだ。場合によっては、家族そろってのロングドライブ用に「MINIクロスオーバー」、普段の通勤や買い物用に「MINI 3ドア EV」といった2台体制もアリかもしれない。
電気自動車は、従来のガソリンやディーゼルに比べて航続距離が短いため、基本的には街乗り向けのモデルとなるが、ミニマムなキャラクターのMINIと電気という組み合わせは、そういったデメリットを無視しても欲しいと思わせる魅力がありそうだ。
本格化する「電気だけで走る時代」

※写真は2017年に発売した「プラグインハイブリッド」
MINIに限らず2020年頃を目途に各メーカーは電気自動車のリリースラッシュとなる。トヨタは2022年に、従来のリチウムイオン電池の性能を飛躍的に向上させた全固形電池の電気自動車を発売する。英国やフランスでは、2040年までに従来のガソリンやディーゼルエンジンの販売を禁止する方針を打ち出している。モータースポーツの世界でも、メルセデスベンツやBMWがF1の電気自動車版であるフォーミュラEに参戦を表明するなど、電気化への勢いはますます加速している。
BMWは2025年に電気自動車の売り上げがグループ全体の15~25%を占めると予測している。この予測を元に、MINIだけにフォーカスして考えてみると、2020年に第3世代MINI3ドアがベースの電気自動車を初リリースし、それから1~2年後の第4世代MINIで完成度を高め、2027年頃の第5世代MINIでプラグインハイブリッドと並ぶ主力モデルとしてポジショニング、そして2034年頃の第6世代MINIで本格的な普及期に入るといったところだろうか。革新的な電池が開発されれば、もっと早まるかもしれない。電気化とともに、自動運転の進歩も見逃せない。
ここで何年も先のことを思い描いても意味はないが、キーンとモーター音を奏ででキビキビと街を走る「MINI EV」は、これまで以上にオリジナリティあふれ、愛されるキャラクターを演じてくれるだろう。
text by minicooper-sketch.com
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