第3世代MINI 最新モデルの最高出力&加速性能ランキング
2016年4月のディーゼルエンジン導入によって、第3世代MINI(F系)の主要モデルは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンから選択できるようになりました。
高回転域まで吹け上がりスポーティなサウンドが楽しめるガソリンエンジンと、低~中回転域がパワフルで、ガソリンエンジンよりも約30%も燃費が優れたディーゼルエンジン。燃料代がお得なのは間違いなくディーゼルエンジンですが、ガソリンエンジンの気持ち良さや静粛性も魅力的です。
ガソリンエンジンは最高出力(馬力)が高く、ディーゼルエンジンは最大トルクが大きいという特徴があり、各モデルで搭載されているエンジンの排気量やスペックも大きく異なります。
そのため、MINIのモデルラインアップにおける「力の関係」が、分かりにくくなってきました。
そこで、第3世代MINIのまとめとして、最高出力を評価軸としたランキングを作成しました。もちろん、出力性能だけでそのモデルの優劣を判断することはできませんが、最大トルクも併記してありますので、MINI選びの第1歩として参考にしてください。
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第3世代MINI 最高出力ランキング
1位 ジョンクーパーワークスGP ほか
出力:306PS トルク:450Nm
3ドア(F56) ジョンクーパーワークス GP クラブマン(F54) ジョンクーパーワークス(2019/10~) クロスオーバー(F60) ジョンクーパーワークス(2019/10~) |
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ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 306PS(225kW)5000rpm |
トルク | 450Nm 1750-4500rpm |
栄えある第1位は、MINI3ドアをベースにした限定車「ジョンクーパーワークスGP」と、2019年10月にマイナーチェンジしたクラブマンとクロスオーバーの「ジョンクーパーワークス」です。
この3モデルは、MINI史上最強となる最高出力「306PS」最大トルク「450Nm」の2リッター4気筒ガソリンターボエンジンを搭載し、8速ATとMINIで唯一となる機械式のディファレンシャルロックも備える本格的なハイパフォーマンスモデルです。同エンジンは、BMW 1シリーズのハイパフォーマンスグレード「M135i」にも搭載されています。
中でも「ジョンクーパーワークスGP」は、走りのパフォーマンスに特化したスペシャルモデルで、超大型のリアウイングや後部座席を取り払って軽量化するなど、他のモデルとは一線を画すルックスをもっています。一般道よりも、サーキットが似合うクルマですね。「GP」は全世界で3000台の限定生産で、国内販売分はだったの240台。2019年11月から受付を開始した事前予約分で、すでに完売しています(納車は2020年夏)。
クラブマンとクロスオーバーの「ジョンクーパーワークス」は、従来まで「231PS」のエンジンを搭載していましたが、2019年10月のマイナーチェンジで、ジョンクーパーワークスGPと同じ「306PS」のハイパフォーマンスエンジンに変更されました。さらに、クラブマンの0-100km/h加速はMINIで最速の「4.9秒」、ジョンクーパーワークスGPの「5.2秒」に勝ります。MINI3ドアがベースとなっているジョンクーパーワークスGPは前輪駆動ですが、クラブマンとクロスオーバーは4輪駆動(ALL4)を採用しているため、高いトラクション性能が加速に貢献しています。
2位 ジョンクーパーワークス
出力:231PS トルク:320~350Nm
左から 3ドア、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバー
ジョンクーパーワークス(JCW) 3ドア(F56)|コンバーチブル(F57)|クラブマン(F54)|クロスオーバー(F60) |
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ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 3ドア|コンバーチブル 231PS(170kW)5200rpm |
クラブマン|クロスオーバー 231PS(170kW)5000rpm |
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トルク | 3ドア|コンバーチブル 320Nm 1250-4800rpm |
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クラブマン|クロスオーバー 350Nm 1450-4600rpm |
第2位はハイパフォーマンスモデルの「ジョンクーパーワークス(JCW)」。5ドア以外の、すべてのモデルに設定されています。
クーパーSに搭載されている2リッター4気筒のガソリンターボエンジンを専用チューニングで鍛え上げ、最高出力を「192 ⇒ 231PS」にパワーアップ。高性能なエンジンスペックもさることながら、専用デザインのレーシーな前後エアロバンパーと鮮烈な専用色「チリレッド」が絶対王者の風格を放っています。
特別に開発されたブレンボ製の強化ブレーキをはじめ、スポーツオートマチックトランスミッションやスポーツサスペンションなど、走りをアップグレードする装備品のほか、通常モデルではオプションとなる安全装備のヘッドアップディスプレイ(HUD)も標準で備えるなど、動力性能と機能性をコンプリートした最上位グレードです。
MINIのラインナップでボディサイズが最大クラスとなる「クラブマンのジョンクーパーワークス」と「クロスオーバーのジョンクーパーワークス」は、最大トルクが350Nmに引き上げられており、この2モデルのみALL4と呼ばれる四輪駆動システムを搭載しています。2019年10月のマイナーチェンジで、最高出力が306PSにパワーアップしました。マイナーチェンジ後のモデルは、堂々のランキング1位となっています。
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3位 クーパーS E ALL4 クロスオーバー
システム総合 出力:224PS トルク:385Nm
ミニクーパーS E ALL4 クロスオーバー(F60) |
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プラグインハイブリッド ガソリン+電気モーター |
総合出力 | 224PS(165kW) |
総合トルク | 385Nm | |
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ |
出力 | 136PS(100kW)4400rpm |
トルク | 220Nm 1250-4300rpm | |
電気モーター | 出力 | 88PS(65kW)4000rpm |
トルク | 165Nm 0-3000rpm |
第3位はMINIで初めてのプラグインハイブリッド(PHEV)モデルとなる「クロスオーバー」の「クーパーS E ALL4(4WD)」。
同世代の3ドア/5ドア、クラブマン、コンバーチブルのクーパーと同じ「1.5リッター3気筒のガソリンターボエンジン」と、リチウムイオンバッテリーで稼働する「電気モーター」を組み合わせた新世代のハイブリッドシステムを搭載しています。走行状況やバッテリーの充電状態に応じて、ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせた効率的な走行が可能です。
大容量のバッテリーを後部座席下に搭載しているため、電気モーターだけでも約40km走行することができます。バッテリーは家庭用の200Vコンセントで充電ができるので、夜間に充電(約3時間でフル充電)をしておけば、近距離の買い物や通勤はガソリンを一切使わずに電気だけで走行することができます。出先でバッテリーを使い切った場合は、ガソリンエンジンで発電して走行中に充電したり、商業施設などに設置されている電気自動車用の充電ステーションで充電(急速充電には非対応)することもできます。
ガソリンエンジンと電気モーターの出力を足したシステム総合出力は224PSとなり、第2位のジョンクーパーワークスの231PSに迫ります。加速性能は2リッターガソリンエンジンのクーパーSと同等ですが、モーターアシストによる静かでスムーズなフィーリングはハイブリッドだけの特長です。ただし、大容量バッテリーによって車両重量がアップしていますので、ステアリングを切ったときの軽快感は控え目です。動力性能以上に「電気だけで走ることができる」というメリットが大きいモデルです。
なお、気になる車両価格は2リッターのディーゼルエンジンを搭載する「クロスオーバー クーパーSD ALL4」よりも数万円安いという戦略的な設定となっています。
Check! プラグインハイブリッドの特長と装備
4位 クーパーS
出力:192PS トルク:280Nm
左から 5ドア、コンバーチブル、クラブマン
ミニクーパーS 3ドア(F56)|5ドア(F55)|コンバーチブル(F57)|クラブマン(F54) |
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ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 192PS(141kW)5000rpm |
トルク | 280Nm 1250-4600rpm |
第4位のプラグインハイブリッド(クーパーS E ALL4)を特殊なモデルとして位置づけると、ジョンクーパーワークスの次点は、同型の2リッター ガソリンエンジンを搭載するクーパーS。ジョンクーパーワークスよりもエンジンスペックは抑えられていますが、上質なドライブフィールと余裕のあるパワーに、インフォテイメントの中心となる純正ナビや明るいLEDヘッドライト、体をしっかりとサポートしてくれるスポーツシートなど、標準装備(クーパーSDも同じ)も充実していて、誰にでもお勧めできるスポーツモデルです。
クーパーSは街乗りの快適性はもちろんのこと、動力性能をアップグレードする社外品のチューニングパーツも豊富に販売されていますので、自分好みのマシンにカスタマイズしていきたい方は、そのベース車両として最適です。とはいえ、先代モデル(R56系)のクーパーSに比べると、全体的に落ち着いた味付けになっていますので、スポーティな走行を好まない方にもお勧めです。
5位 クーパーSD クラブマン/クロスオーバー
出力:190PS トルク:400Nm
左:クラブマン 右:クロスオーバー
ミニクーパーSD クラブマン(F54)|クロスオーバー(F60) |
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ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 190PS(140kW)4000rpm |
トルク | 400Nm 1750-2500rpm |
第5位は2リッターのクリーンディーゼルエンジンを搭載する「クラブマン」のクーパーSDと「クロスオーバー」のクーパーSD ALL4(4WD)。
3ドア/5ドアのクーパーSDと同じディーゼルエンジンを搭載していますが、チューニングによって高出力/大トルク仕様となっているところがポイントです。ボディの大きいクラブマンとクロスオーバーは、3ドア/5ドアよりも重量級ですが、クラブマンに実際に乗ってみるとディーゼルエンジンの低速トルクにとって、ドライブフィールは非常に軽快です。ぐっとアクセルを踏み込むと「ドーンっ」というディーゼルらしい迫力のある加速が楽しめます。
ただし、ガソリンエンジンのクーパーSで楽しめるレーシングカーのようなサウンド(エンジン回転&排気音)は控え目ですので、スカッとスポーティに乗りたい方は、クーパーSと乗り比べて慎重に検討してください。
ちなみに、ジョンクーパーワークスを上回る最大トルク400Nmは、国産車では2リッターのガソリンエンジンを搭載する「シビック タイプR(2015)」や「スバル レヴォーグ 2.0GT」と同じです。
Check! MINIに新世代クリーンディーゼルを追加!
6位 クーパーSE(国内未発売)
出力:184PS トルク:270Nm
ミニクーパーSE 3ドア(F56) |
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電気モーター | 出力 | 184PS(135kW) |
トルク | 270Nm |
第6位はMINIで初の量産型ピュアEVとなる「クーパーSE(詳細解説)」。MINI3ドアをベースにした電気自動車で、フロントにモーターを搭載し、1回の充電で250km程度の航続距離をもつ街乗り仕様です。瞬時に立ち上がるモーター特有の加速とクイックなハンドリングで、「エコなだけではなく、走りも楽しいEV」として注目されています。
海外では2020年春から納車が始まっていますが、残念ながら国内導入は今のところ未定(2020年5月現在)となっています。
モーターは、最高出力「184PS」最大トルク「270Nm」を発揮。0~100km/h加速は「7.3秒」と俊足。ガソリンエンジン搭載のクーパーSの「6.7秒」には及びませんが、十分な動力性能を持っています。
2023年頃に登場するとみられる次世代MINI(第4世代)は、電動モデルがメインとなりますので、そのドライブフィールを一足先に体感できるのが当モデルといえます。モーターサウンドで疾走する新しい世界に期待です。
7位 クーパーSD 3ドア/5ドア
出力:170PS トルク:360Nm
photo:MINI 3ドア
ミニクーパーSD 3ドア(F56)|5ドア(F55) |
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ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 170PS(125kW)4000rpm |
トルク | 360Nm 1500-2750rpm |
第7位も2リッターのディーゼルエンジンを搭載する3ドア/5ドアのクーパーSD。出力はガソリンエンジンのクーパーSより「22ps」劣るものの、ジョンクーパーワークスを凌ぐ大きなトルクが強みです。
普段の街乗りでよく使う低~中回転域(1500-2750rpm)で最大トルクを発揮するため、非常に扱いやすく、どこからでもグングンと加速していける力強さがあります。この大トルクがもたらす余裕が、ロングドライブの疲労も軽減してくれます。
一般道で流れに乗って巡行しているときは1500回転以下、車間を素早く詰めるときも2000回転以下で十分な加速ができます。2000~3000の回転域は、クーパーSDの本能発揮という感じで、背中を押さえつけられるような強烈な加速感を楽しめます。それでいて、街乗りメインの実燃費の目安は「15~17km/L(クーパーSは11~13km/L)」、高速道路ではカタログ燃費をこえる「24km/L」以上も可能という、スポーツとエコを併せもったモデルです。
ただし、2リッターのガソリンエンジンを搭載するクーパーSに比べて、エンジンの回転音や排気音は大人しいため、加速時にレーシングドライバーのような高揚感を味わいたい方は、クーパーSやジョンクーパーワークスの方が絶対的にお勧めです。このほか、ディーゼルエンジンのデメリットであるアイドリングのカラカラ音や低回転時の振動も許容できるレベルかどうか検討する必要があります。
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8位 クーパーD クラブマン/クロスオーバー
出力:150PS トルク:330Nm
上:クラブマン 下:クロスオーバー
ミニクーパーD クラブマン(F54)|クロスオーバー(F60) |
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ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
出力 | 150PS(110kW)4000rpm |
トルク | クラブマン 330Nm 1750-2750rpm |
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クロスオーバー 330Nm 1750-2500rpm |
第8位もクリーンディーゼルエンジンを搭載する「クラブマン」のクーパーDと「クロスオーバー」のクーパーD (ALL4も同じ)です。
クラブマンとクロスオーバーのクーパーDは、クーパーSDと同じ2リッターのディーゼルエンジンを搭載していますが、出力は「190 ⇒ 150PS」、トルクは「400 ⇒ 330Nm」に抑えられています。とはいえ、車格に対して十分なスペックですので、普段の街乗りでパワー不足を感じることはありません。クーパーDに試乗して、さらなるパワー(余裕)や加速の迫力が欲しいと思った場合はクーパーSDを検討してください。
少しだけ残念なのは、高出力のクーパーSDよりも燃費性能が劣る点です。クラブマンの場合、クーパーDが「22.0km/L」で、クーパーSDが「22.7km/L」となります。
9位 クーパー
出力:136PS トルク:220Nm
ミニクーパー 3ドア(F56)|5ドア(F55)|コンバーチブル(F57)|クラブマン(F54) |
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ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ |
出力 | 136PS(100kW)4400rpm |
トルク | 220Nm 1250-4300rpm |
第9位は1.5リッター3気筒のガソリンエンジンを搭載するクーパー。MINIらしい軽快なドライブフィールが気軽に楽しめるスタンダードモデルです。
必要十分なパワーに、もっともMINIらしいフロントフェイス(クーパーDも同じ)が魅力です。クーパーは、フロントグリルにクロームメッキの3本バーを採用しクラシカルなデザインを演出しています。いっぽう、クーパーSやジョンクーパーワークスは、スポーティなハニカムメッシュ仕様になります。(クーパーにクーパーSのハニカムメッシュを装着することもできます)
クーパーでも動力性能は十分に高いため「MINIはオシャレで可愛いクルマ」という先入観でクーパーに乗ると「意外と速い!」と思うはず。さらに、クラブマンのクーパーは、大きなボディの効果で、軽快さをもちつつ落ち着いた乗り心地も実現しています。3気筒エンジンですので、サウンドに高級感はありませんが、アイドリング時の振動は、それほど気になりません。
MINIのかわいいキャラクターと誰もが笑顔になる走りがバランスよくまとまっているのがクーパーといえます。「クーパーSクラスのハイパワーを求めていない」「チューニングカスタムをしない」「クーパーのフロントフェイスが好き」な方に最適です。年間の走行距離が多い方は、次項のクーパーDもお勧めです。
10位 クーパーD 3ドア/5ドア
出力:116PS トルク:270Nm
ミニクーパーD 3ドア(F56)|5ドア(F55) |
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ディーゼル 1.5L 3気筒 ターボ |
出力 | 116PS(85kW)4000rpm |
トルク | 270Nm 1750-2250rpm |
第10位は1.5リッター3気筒のクリーンディーゼルエンジンを搭載する3ドアと5ドアのクーパーDです。116PSという出力だけを見ると物足りなく感じてしまいますが、トルクはガソリンエンジンのクーパーS(280Nm)に迫る大きさで、街乗りでの軽快感や力強さはスペック以上の体感ができます。
年間の走行距離が1万キロ以上の方、里帰りなどで長距離を乗ることが多い方は、ガソリンエンジンよりも低燃費でサクサク進む「クーパーD」が優先候補になります。ハイオクを使うガソリンエンジンに対して、ディーゼルエンジンは安価な軽油を使用しますので、ランニングコスト(低燃費&軽油)も圧倒的に優れています。
ただし、ディーゼルエンジンが奏でるアイドリング時のカラカラ音や低回転時の振動は、許容できるレベルであるか見極めが必要です。
11位 ワン
出力:102PS トルク:180Nm
ミニワン 3ドア(F56)|5ドア(F55)|クラブマン(F54)|クロスオーバー(F60) |
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1.5L 3気筒 ターボ ※3ドア/5ドアは2018年に1.2Lから1.5Lに変更 |
出力 | 102PS(75kW)4000rpm |
トルク | 190Nm 1400-3900rpm |
エントリーモデル(入門モデル)のワンは、MINIのモデルラインアップで最も小排気量の1.2リッター ガソリンエンジンを搭載しています。3ドアと5ドア、クラブマンに設定されいますが、クラブマンのワンは、同じ出力とトルクの1.5リッターエンジンになります。
上位グレードと比べ出力/トルクは低いものの、街乗りでのパワーは十分で、ガソリンエンジンを搭載するモデルでもっとも低燃費です。3ドアには6速MT(2020年2月で生産終了)も用意されており、キビキビとしたMINIらしいドライビングを楽しめる通好みモデルでもあります。
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第3世代MINI 0-100km/h加速 ランキング
最高出力のランキングでは、単純に搭載しているエンジンのスペック順になっています。しかし、実際には同じエンジンを搭載したモデルでも、車両重量などの違いによってドライビングフィールに違いがあります。
例えば、3ドアのクーパーとクラブマンのクーパーは、同じスペックの1.5リッター ガソリンエンジンを搭載していますが、クラブマンは3ドアよりも「200kg以上」重いため、3ドアの軽快なドライビングフィールに比べて、どっしり落ち着いた印象を受けます。200kgは大人の男性3人分の重量ですので、クルマのキャラクターを変えるほどの影響があります。クラブマンはホイールベース(全長)が長いこともあり、乗り心地もワンランク上のクルマです。
そこで、各モデルのドライビングフィール(動力性能)を比較する一つの目安として、本国発表の公式資料をもとに「0-100km/h 加速性能のランキング」を作成してみました。0-100km/hとは、停車状態から時速100キロに到達するまでにかかったタイムを計測したものです。タイムが短いモデルほど加速性能が優れていて軽快なドライビングフィールを楽しむことができます。同じエンジンを搭載したモデルならば、車両重量が軽いほど速いタイムになります。
もちろん、このタイムだけで各モデルのキャラクターを決めつけることはできませんが、多彩なモデルラインアップに増殖したMINIを、加速性能の面から比較してみると、ちょとした発見があるかもしれません。単純にスペックを比較しただけでは見えてこない「MINIファミリーの中のポジショニング」が見えてきます。
それでは「0-100km/h 加速性能ランキング」の発表です!
1位|4.9秒|クラブマン ジョンクーパーワークス(2019/10~)
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 4.9秒 |
出力 / トルク | 306PS(225kW)450Nm | |
車両重量 | 1600kg |
2位|5.1秒|クロスオーバー ジョンクーパーワークス(2019/10~)
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 5.1秒 |
出力 / トルク | 306PS(225kW)450Nm | |
車両重量 | 1670kg |
3位|5.2秒|3ドア ジョンクーパーワークスGP
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|8AT |
0-100km/h | 5.2秒 |
出力 / トルク | 306PS(225kW)450Nm | |
車両重量 | – |
4位|6.1秒|3ドア ジョンクーパーワークス
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT / 6MT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.1秒(AT) |
出力 / トルク | 231PS(170kW)320Nm | |
車両重量 | 1280kg(AT) |
5位|6.3秒|クラブマン ジョンクーパーワークス
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.3秒 |
出力 / トルク | 231PS(170kW)350Nm | |
車両重量 | – |
6位|6.5秒|コンバーチブル ジョンクーパーワークス
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.5秒 |
出力 / トルク | 231PS(170kW)320Nm | |
車両重量 | 1390kg |
同6位|6.5秒|クロスオーバー ジョンクーパーワークス
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.5秒 |
出力 / トルク | 231PS(170kW)350Nm | |
車両重量 | – |
7位|6.7秒|3ドア クーパーS
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT / 6MT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.7秒(AT) |
出力 / トルク | 192PS(141kW)280Nm | |
車両重量 | 1270kg(AT) |
8位|6.8秒|5ドア クーパーS
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.8秒 |
出力 / トルク | 192PS(141kW)280Nm | |
車両重量 | 1320kg |
関連:5ドアの特長と装備
同8位|6.8秒|クロスオーバー クーパーS E ALL4
プラグインハイブリッド ガソリン+電気モーター 1.5L 3気筒 ターボ 4WD|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.8秒 |
総合 出力 / トルク | 224PS(165kw)385Nm | |
車両重量 | 1770kg |
9位|6.9秒|クラブマン クーパーS ALL4
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 6.9秒 |
出力 / トルク | 192PS(141kW)280Nm | |
車両重量 | 1550kg |
10位|7.1秒|コンバーチブル クーパーS
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.1秒 |
出力 / トルク | 192PS(141kW)280Nm | |
車両重量 | 1360kg |
同10位|7.1秒|クラブマン クーパーS
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ FF|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.1秒 |
出力 / トルク | 192PS(141kW)280Nm | |
車両重量 | 1470kg |
関連:クラブマンの特長と装備
11位|7.2秒|3ドア クーパーSD
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.2秒 |
出力 / トルク | 170PS(125kW)360Nm | |
車両重量 | 1290kg |
12位|7.3秒|5ドア クーパーSD
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.3秒 |
出力 / トルク | 170PS(125kW)360Nm | |
車両重量 | 1330kg |
同12位|7.3秒|3ドア クーパーSE(国内未発売)
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.3秒 |
出力 / トルク | 184PS(135kW)270Nm | |
車両重量 | 1365kg |
13位|7.4秒|クラブマン クーパーSD
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.4秒 |
出力 / トルク | 190PS(140kW)400Nm | |
車両重量 | 1490kg |
同13位|7.4秒|クロスオーバー クーパーSD ALL4
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.4秒 |
出力 / トルク | 190PS(140kW)400Nm | |
車両重量 | 1630kg |
14位|7.8秒|3ドア クーパー
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT / 6MT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 7.8秒(AT) |
出力 / トルク | 136PS(100kW)220Nm | |
車両重量 | 1200kg(AT) |
15位|8.1秒|5ドア クーパー
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 8.1秒 |
出力 / トルク | 136PS(100kW)220Nm | |
車両重量 | 1260kg |
関連:5ドアの特長と装備
16位|8.5秒|クラブマン クーパーD
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 8.5秒 |
出力 / トルク | 150PS(110kW)330Nm | |
車両重量 | 1490kg |
17位|8.7秒|コンバーチブル クーパー
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 8.7秒(AT) |
出力 / トルク | 136PS(100kW)220Nm | |
車両重量 | 1320kg |
同17位|8.7秒|クロスオーバー クーパーD ALL4
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ 4WD|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 8.7秒 |
出力 / トルク | 150PS(110kW)330Nm | |
車両重量 | 1610kg |
18位|8.8秒|クロスオーバー クーパーD
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ FF|8AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 8.8秒 |
出力 / トルク | 150PS(110kW)330Nm | |
車両重量 | 1540kg |
19位|9.1秒|クラブマン クーパー
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 9.1秒(AT) |
出力 / トルク | 136PS(100kW)220Nm | |
車両重量 | 1430kg |
関連:クラブマンの特長と装備
20位|9.2秒|3ドア クーパーD
ディーゼル 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 9.2秒 |
出力 / トルク | 116PS(85kW)270Nm | |
車両重量 | 1230kg |
21位|9.5秒|5ドア クーパーD
ディーゼル 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 9.5秒 |
出力 / トルク | 116PS(85kW)270Nm | |
車両重量 | 1280kg |
22位|10.2秒|3ドア ワン
ガソリン 1.2L 3気筒 ターボ FF|6AT / 6MT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 10.2秒(AT) |
出力 / トルク | 102PS(75kW)180Nm | |
車両重量 | 1200kg(AT) |
関連:3ドア ワンの特長と装備
23位|10.5秒|5ドア ワン
ガソリン 1.2L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 10.5秒 |
出力 / トルク | 102PS(75kW)180Nm | |
車両重量 | 1260kg |
関連:5ドア ワンの特長と装備
24位|11.7秒|クラブマン ワン
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 11.7秒 |
出力 / トルク | 102PS(75kW)180Nm | |
車両重量 | 1430kg |
25位|12.2秒|クロスオーバー ワン
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ FF|6AT 主要諸元&装備 |
0-100km/h | 12.2秒 |
出力 / トルク | 102PS(75kW)180Nm | |
車両重量 | 1490kg |
光るクラブマンALL4のトラクション性能
全体の傾向としては、ガソリンエンジンが同排気量のディーゼルエンジンを上回る加速性能を発揮しています。しかし、ディーゼルエンジンは中間加速に優れていますので、0~60km/hがメインとなる日常の街乗りにおいては、僅差あるいは逆転するかもしれませんね。
個人的に発見だったことは、車両重量が一番重いクラブマンのクーパーS ALL4(4WD)が、200kg以上も軽い5ドアのクーパーSと、ほぼ同じタイムということです。それだけ、ALL4システムによるトラクション(路面に伝える駆動力)が優れているということでしょう。
最下位のクラブマンやクロスオーバーのワンは、キビキビ走る楽しさはそれほどありませんが、穏やかなペースで運転する方には十分な動力性能をもっています。パワーが抑えられている分、燃費が良いので経済的です。ただし、家族で長距離ドライブに出掛けるなどレジャーシーンでフル活用したい場合は、クーパー以上がお勧めです。
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参考:第2~3世代MINI 最高出力ランキング
以下は、第2世代MINI(2007年~)と第3世代MINI(2014年~)を合わせた最高出力ランキングです。2世代目から3世代目への乗り換え、はじめてのMINI購入など、モデル選びの参考にどうぞ。
※以下のランキングは2017年時点のものです。それ以降に発売された新しいモデルは含まれていません。
RANK | MODEL | |
---|---|---|
1 | 第3世代|ジョンクーパーワークス(3ドア/コンバーチブル/クラブマン/クロスオーバー) | |
出 力:231PS(170kW) トルク:320~350Nm |
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ |
|
2 | 第2世代|ジョンクーパーワークス(クロスオーバー/ペースマン) | |
出 力:218PS(160kW) トルク:280Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 ターボ |
|
3 | 第2世代|ジョンクーパーワークス(3ドア/コンバーチブル/クラブマン/クーペ/ロードスター) | |
出 力:211PS(155kW) トルク:260Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 ターボ |
|
4 | 第3世代|クーパーS(3ドア/5ドア/コンバーチブル/クラブマン) | |
出 力:192PS(141kW) トルク:280Nm |
ガソリン 2.0L 4気筒 ターボ |
|
5 | 第3世代|クーパーSD(クラブマン/クロスオーバー) | |
出 力:190PS(140kW) トルク:400Nm |
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
|
6 | 第2世代|後期型 クーパーS ALL4(クロスオーバー) | |
出 力:190PS(140kW) トルク:240Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 ターボ |
|
7 | 第2世代|後期型 クーパーS(3ドア/コンバーチブル/クラブマン/クーペ/ロードスター/ペースマン) | |
出 力:184PS(135kW) トルク:240Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 ターボ |
|
8 | 第2世代|前期型 クーパーS(3ドア/コンバーチブル/クラブマン) | |
出 力:175PS(128kW) トルク:240Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 ターボ |
|
9 | 第3世代|クーパーSD(3ドア/5ドア) | |
出 力:170PS(125kW) トルク:360Nm |
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
|
10 | 第3世代|クーパーD(クラブマン/クロスオーバー) | |
出 力:150PS(110kW) トルク:330Nm |
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
|
11 | 第2世代|クーパーSD(クロスオーバー) | |
出 力:143PS(105kW) トルク:305Nm |
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
|
12 | 第3世代|クーパー(3ドア/5ドア/コンバーチブル/クラブマン) | |
出 力:136PS(100kW) トルク:220Nm |
ガソリン 1.5L 3気筒 ターボ |
|
13 | 第2世代|後期型 クーパー(3ドア/コンバーチブル/クラブマン/クーペ/ロードスター/クロスオーバー/ペースマン) | |
出 力:122PS(90kW) トルク:160Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 |
|
14 | 第3世代|クーパーD(3ドア/5ドア) | |
出 力:116PS(85kW) トルク:270Nm |
ディーゼル 1.5L 3気筒 ターボ |
|
15 | 第2世代|クーパーD(クロスオーバー/ペースマン) | |
出 力:112PS(82kW) トルク:270Nm |
ディーゼル 2.0L 4気筒 ターボ |
|
16 | 第3世代|ワン(3ドア/5ドア/クラブマン) | |
出 力:102PS(75kW) トルク:180Nm |
ガソリン 1.2L 3気筒 ターボ ※クラブマンは1.5L |
|
17 | 第2世代|後期型 ワン(3ドア/クロスオーバー) | |
出 力:98PS(72kW) トルク:153Nm |
ガソリン 1.6L 4気筒 |
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