速報:MINI 2021年のマイナーチェンジを発表!フロントを一新!
MINIが2018年以来となる2度目のマイナーチェンジ(LCI)を発表。対象となるモデルは、ラインナップで最もコンパクトな「MINI3ドア(F56)」、国内で1番人気の「MINI5ドア(F55)」、3ドアをベースにした電動オープン仕様の「MINIコンバーチブル(F57)」の3種。
2014年に発売(国内)した第3世代目のMINIハッチバックのフロントマスクに初めて大きな変更が施された。MINIの伝統様式である六角形のフロントグリルを拡大してオリジナリティを際立たせつつ、複雑なものを削ぎ落すことによってモダン化が図られている。この変貌は、電動化が本格化する次世代MINIのEV的なルックスを予感させる。
マイナーチェンジ型は2021年3月から生産を開始。3ドアと5ドアは英国のオックスフォード工場、コンバーチブルはオランダにあるパートナーの工場が担う。
左から国内で1番人気の「MINI 5ドア」、最もコンパクトな「3ドア」、電動オープンの「コンバーチブル」、全幅(車幅)は共通で、5ドアは5人乗り、その他は4人乗りとなる。
国内では2021年5月25日から全国のMINI正規ディーラーで販売を開始する。ショールーム展示は6月初旬となる。
車両本体価格は、MINI3ドアが「273~482万円」、MINI5ドアが「290~427万円」、コンバーチブルが「385~538万円」。マイナーチェンジ前と比べて各モデルで4~12万円のアップとなる。例外としてコンバーチブルのジョンクーパーワークスだけは4万円ダウンしている(注意:価格は2021年5月発売時点)。
また、モデルラインナップに一部変更が加えられ、MINI3ドアのディーゼルを搭載するスポーツグレード「クーパーSD」が廃止となった。この他のモデルはマイナーチェンジ前と変更はなく、エンジンバリエーションや主なスペックも従来通りとなる。
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マイナーチェンジの注目ポイント
フロントマスクをイメージチェンジ!クリーンなスッキリ系に!
- フロントマスクのデザインを一新
ラジエーターグリルのフレームを拡大し、中央部をブラックからボディ同色に変更 - LEDヘッドライトのインナーをブラック化
- フロントバンパーのデザイン変更
ポジションランプとフォグランプを削除してヘッドライトに統合、両サイドに縦スリット型のエアカーテンを新設して空力性能が向上 - リアバンパーのデザイン変更
- リアフォグランプのLED化とデザイン変更
- サイドフラッシャー(サイドスカットル)のLED化とデザイン変更
- LEDヘッドライトとユニオンジャックデザインのLEDリアコンビランプを全グレードで標準化
※マイナーチェンジ前はワンとクーパーでオプション、その他のグレードは標準装備
新しいボディカラーと革新的なマルチトーンルーフ
マルチトーンルーフ(ブルーのグラデーション塗装)
- 新しいボディカラー
「ルーフトップ・グレー・メタリック」「アイランド・ブルー・メタリック」、コンバーチブル専用「ゼスティ・イエロー・ソリッド」追記:「ゼスティ・イエロー・ソリッド」は、2022年3月以降の生産車両からMINI3ドアとMINI5ドアでも選択可能となった。
- 廃止したボディカラー
「ソラリス・オレンジ・メタリック」「スターライト・ブルー・メタリック」「ホワイト・シルバー・メタリック」「サンダー・グレー・メタリック」、コンバーチブル専用「カリビアン・アクア・メタリック」 - 新オプション「マルチトーン・ルーフ・ブルー」を追加
最新のインフォテイメントシステム、車線逸脱警告を初搭載!
- 最新バージョンのインフォテイメントシステム(ナビ)を搭載
- センターサークルのデザイン変更(ボタン部をフラット化&グロスブラック化)
- マルチファンクションステアリングのデザイン変更(ボタン部をフラット化)
- インテリアサーフェスのデザイン変更(エアコン吹き出し口を統合)
- エアコン吹き出し口とドリンクホルダーの形状変更
- 電動式パーキングブレーキを初採用(ワンとクーパーはオプション)
- アクティブクルーズコントロール(ACC)にストップ&ゴー機能を追加
前走車に追従して停止と再発進まで対応(マイナーチェンジ前は追従機能が30km/h以上の速度域に限られていたため、低速域では使用できなかった)追記:世界的な半導体不足の影響により、2022年3月以降の生産車両から、アクティブクルーズコントロールが廃止。代わりにクルーズコントロール(前走車追従機能無し)が標準となっている。MINIクラブマンとMINIクロスオーバーも同様。
- レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)を初搭載
走行中(60km/h以上)に車線から外れる危険が高まるとステアリングホイールを振動させてドライバーに注意を促す(レーンキープ機能は無し) - アダプティブ・シャシーに周波数選択ダンピングを装備
- マルチディスプレイメーターパネル(液晶メーター)をワンを除く全グレードで標準化
※マイナーチェンジ前はジョンクーパーワークスのみ標準装備
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2018年以来、2度目のマイナーチェンジ
2度目のマイチェンはMINIで初! その理由とは?
今回のマイナーチェンジでフロントマスクのデザインに初めて大きな変更が加えられた。写真は標準グレードとなる「クーパー」
まずは今回マイナーチェンジ(正確にはLCIという)を受けた「MINI3ドア、MINI5ドア、MINIコンバーチブル」のこれまでについて簡単に解説しておこう。
当世代のMINIは2002年に発売した初代(R50等)から数えて3世代目にあたるモデルで、コードネームに「F」が付くことから通称「F系MINI」とも呼ばれている。
国内では2014年4月に基幹モデルとなる「3ドア(F56)」が発売。同年の10月には待望の「5ドア(F55)」を追加。5ドアは3ドアの全長を伸ばし後部座席ドアを設けて実用性を高めたモデルで、今や国内で1番人気のMINIとなっている。そらから少し遅れて2016年には3ドアをベースにしたオープンモデルである「コンバーチブル(F57)」も加わった。
右:2018年5月のマイナーチェンジでユニオンジャックデザインのリアコンビランプを初採用。その後、MINIクラブマンとMINIクロスオーバーのリアコンビランプもマイナーチェンジで同コンセプトのデザインに変更された。
2018年5月に初の「マイナーチェンジ(詳細)」を実施。LEDヘッドライトのデイライトを半リング型から完全なリング型に変更して、アイコニックな「丸い目」をさらに強調。テールランプにはMINIの生まれ故郷である英国の国旗「ユニオンジャック」を模したデザインが採用され、世界中のMINIファンに衝撃を与えた(マイナーチェンジ前のモデルにも装着可)。ナビはタッチスクリーン対応にバージョンアップ、車載通信モジュールを搭載してスマホアプリ「MINI App(詳細)」からの遠隔操作やSOSコール等にも対応、トランスミッションは6速ATから7速DCT(JCWは8速AT)に変更され、燃費も僅かに向上している。
そして、2021年5月に2度目となる今回のマイナーチェンジが実施された。マイナーチェンジが2度実施されたのはMINIで初となる。
本来は1度のマイナーチェンジを経て、7年ほどで次の第4世代へフルモデルチェンジする計画であったが、MINIの生産工場を有する英国のEU離脱や開発コスト削減の影響で、第3世代の延命が必要となった。そのため、2度目のマイナーチェンジを行い、販売期間を7年から10年程度に引き伸ばす策がとられた。
フルモデルチェンジは2023~2024年!電動化が進む
ちなみに、気になるフルモデルチェンジは2023年から2024年頃になりそうだ。次世代型(第4世代)ではボディが少し小さくなり、欧州車では標準となりつつある48Vのマイルドハイブリッドを搭載したガソリンエンジンとEV(BEV)が計画されている。ハイブリッド化によって、燃費の改善(多少)や、低速域でのスムーズな走りが期待できる。それらに大きな魅力を感じる方は、次世代型を待つのも悪くはないだろう。
次世代型については「MINIが2023年にフルモデルチェンジ!次世代モデルまとめ」で詳しく解説(予想含む)しているので、参考にしてほしい。
それでは話を今回のマイナーチェンジに戻して、注目ポイントを紹介していこう。
フロントマスクのデザインを一新
六角形グリルを拡大して中央をボディと同色化
左:マイナーチェンジ前 右:マイナーチェンジ後
クーパーのグリルは六角形のクロームフレームを装備
新デザインのリアエプロン(リアバンパー)
簡素化によりオリジナリティを強化
左:マイナーチェンジ前 右:マイナーチェンジ後
クーパーSのリアフォグランプはセンターに移設
ピアノブラックテールパイプ(オプション)
LEDヘッドライトは精悍なルックスに
インナーのブラック化で丸目のヘッドライトをさらに強調
黒目になってピカチュウ化が加速!
新しいサイドスカットル
LED化で直線的でシャープなデザインに変更
革新的!業界初のマルチトーンルーフ(オプション)
デザイン責任者イチオシのマイチェンポイント
新しい塗装技術で実現!まったく同じものは二つと無い
アダプティブサスペンション(オプション)を最適化
周波数選択ダンピングで乗り心地が向上
インテリアもモダンなスタイルに進化
エアコン吹き出し口をインテリアサーフェスと一体化
ステアリングのスイッチをフラット化
アンビエントライトを強化してムードアップ
グラフィックを一新したインフォテイメントシステム
センターサークルはピアノブラックのフラットパネル化
スワイプ操作でライブウィジェットの呼び出しが可能に
電動式パーキングブレーキを初採用
電動化に伴いACCも全車速対応にアップグレード
※電動式パーキングブレーキは「クーパーS/クーパーSD/ジョンクーパーワークス」で標準装備。
MINIブランド初!車線逸脱警告システムを搭載
車線をはみ出る危険が迫るとステアリングを振動させて注意を促す
試乗インプレッション
MINI3ドア クーパーS
MINI5ドア クーパーD
モデルラインナップ
MINI3ドア&MINI5ドア
2021年 マイナーチェンジ |
MINI3ドア(F56) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
ワン | クーパー | クーパーD | クーパーS | ジョンクーパー ワークス |
||
国内発売日 | 2021年5月25日 | |||||
価格(10%税込) ※2022年1月現在 |
289万円 | 343万円 | 356万円 | 401万円 | 487万円 | |
定員 | 4名 | |||||
駆動形式 | 前輪駆動 | |||||
変速機 | 7速DCT | 7速DCT | 7速DCT | 7速DCT | 8速AT パドルシフト付 |
|
エンジン BMW製 |
ガソリン | ガソリン | ディーゼル | ガソリン | ガソリン | |
1.5L 3気筒 | 2.0L 4気筒 | |||||
最高出力 | kW/PS | 75/102 | 100/136 | 85/116 | 141/192 | 170/231 |
rpm | 3900 | 4500 | 4000 | 5000 | 5200 | |
最大トルク | Nm | 190 | 220 | 270 | 280 | 320 |
rpm | 1380-3600 | 1480-4100 | 1750-2250 | 1350-4600 | 1450-4800 | |
加速 0-100km/h 秒(参考値) |
10.3 | 8.1 | 9.6 | 6.6 | 6.1 | |
燃費 JC08 km/L |
17.6 | 18.0 | 24.2 | 16.6 | 16.5 | |
燃費 WLTC km/L |
WLTC | 16.2 | 15.6 | 19.5 | 15.0 | 14.5 |
市街地 | 11.6 | 11.2 | 16.6 | 11.2 | 10.3 | |
郊外 | 16.4 | 15.5 | 18.6 | 14.8 | 14.8 | |
高速道路 | 17.9 | 16.9 | 21.5 | 16.8 | 17.3 | |
燃料 | ハイオク | ハイオク | 軽油 | ハイオク | ハイオク | |
燃料タンク L |
40 | 40 | 40 | 44 | 44 | |
車両重量 kg |
1210 | 1210 | 1240 | 1270 | 1290 | |
荷室容量 L |
211 | |||||
全長/全幅/全高 mm |
3865/1725/1430 | 3880/1725/1430 | ||||
ホイールベース m |
2495 | |||||
最小回転半径 m |
5.3 | |||||
タイヤサイズ 標準装備 |
175/65 R15 | 205/45 R17 |
2021年 マイナーチェンジ |
MINI5ドア(F55) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
ワン | クーパー | クーパーD | クーパーS | クーパーSD | ||
国内発売日 | 2021年5月25日 | |||||
価格(10%税込) ※2022年1月現在 |
306万円 | 360万円 | 373万円 | 418万円 | 431万円 | |
定員 | 5名 | |||||
駆動形式 | 前輪駆動 | |||||
変速機 | 7速DCT | 7速DCT | 7速DCT | 7速DCT | 8速AT | |
エンジン BMW製 |
ガソリン | ガソリン | ディーゼル | ガソリン | ディーゼル | |
1.5L 3気筒 | 2.0L 4気筒 | |||||
最高出力 | kW/PS | 75/102 | 100/136 | 85/116 | 141/192 | 125/170 |
rpm | 3900 | 4500 | 4000 | 5000 | 4000 | |
最大トルク | Nm | 190 | 220 | 270 | 280 | 360 |
rpm | 1380-3600 | 1480-4100 | 1750-2250 | 1350-4600 | 1500-2750 | |
加速 0-100km/h 秒(参考値) |
10.6 | 8.3 | 9.6 | 6.7 | 7.3 | |
燃費 JC08 km/L |
17.0 | 17.5 | 23.6 | 17.1 | 23.1 | |
燃費 WLTC km/L |
WLTC | 16.2 | 15.6 | 19.5 | 15.0 | 18.9 |
市街地 | 11.6 | 11.2 | 16.6 | 11.2 | 14.3 | |
郊外 | 16.4 | 15.5 | 18.6 | 14.8 | 16.3 | |
高速道路 | 17.9 | 16.9 | 21.5 | 16.8 | 20.3 | |
燃料 | ハイオク | ハイオク | 軽油 | ハイオク | 軽油 | |
燃料タンク L |
40 | 40 | 40 | 44 | 44 | |
車両重量 kg |
1260 | 1260 | 1290 | 1320 | 1350 | |
荷室容量 L |
278 | |||||
全長/全幅/全高 mm |
4025/1725/1445 | 4040/1725/1445 | ||||
ホイールベース m |
2565 | |||||
最小回転半径 m |
5.4 | |||||
タイヤサイズ 標準装備 |
175/65 R15 | 205/45 R17 |
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MINIコンバーチブル
2021年 マイナーチェンジ |
MINIコンバーチブル(F57) | |||
---|---|---|---|---|
クーパー | クーパーS | ジョンクーパー ワークス |
||
国内発売日 | 2021年5月25日 | |||
価格(10%税込) ※2022年1月現在 |
393万円 | 458万円 | 543万円 | |
定員 | 4名 | |||
駆動形式 | 前輪駆動 | |||
変速機 | 7速DCT | 7速DCT | 8速AT パドルシフト付 |
|
エンジン BMW製 |
ガソリン | |||
1.5L 3気筒 | 2.0L 4気筒 | |||
最高出力 | kW/PS | 100/136 | 141/192 | 170/231 |
rpm | 4500 | 5000 | 5200 | |
最大トルク | Nm | 220 | 280 | 320 |
rpm | 1480-4100 | 1350-4600 | 1450-4800 | |
加速 0-100km/h 秒(参考値) |
8.7 | 6.9 | 6.5 | |
燃費 JC08 km/L |
17.4 | 16.9 | – | |
燃費 WLTC km/L |
WLTC | 15.6 | 14.8 | – |
市街地 | 11.8 | 10.4 | – | |
郊外 | 16.1 | 15.3 | – | |
高速道路 | 17.8 | 17.5 | – | |
燃料 | ハイオク | |||
燃料タンク L |
40 | 44 | 44 | |
車両重量 kg |
1330 | 1370 | 1400 | |
荷室容量 L |
215 | |||
全長/全幅/全高 mm |
3865/1725/1415 | 3880/1725/1415 | ||
ホイールベース m |
2495 | |||
最小回転半径 m |
5.3 | |||
タイヤサイズ 標準装備 |
195/55 R16 | 205/45 R17 |
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