最新型から旧型までミニクーパーの種類(全14種)を解説!
老若男女問わず人気上昇中のミニクーパー。小さなボディのモデルに加えて、ファミリーユースにも対応できる大きなモデルが増えたことで、オーナーの層がグッと広まりました。
現在では、小型から中型、大型まで様々な種類のボディタイプが用意されています。当記事では、最新型から旧型まで、各モデルの特徴をサクッと解説します。あなたのカーライフにジャストフィットするモデルはどれか?ミニクーパー選びのはじめの一歩として参考にしてください。
Contents
第3世代ミニ|2014年~(最新型)
ボディの大型化で実用性が大幅アップ
第3世代ミニ | 価格 (万円) |
定員 | 車体の 大きさ |
後席の 広さ |
乗り心地 | 荷室容量 (L) |
エンジン | 4WD | 人気 グレード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3ドア 2014年発売 |
238~450 | 4 | 小 | × | △ | 211 | ガソリン ディーゼル |
– | クーパーS |
5ドア 2014年発売 |
271~407 | 5 | 小 | △ | △ | 278 | ガソリン ディーゼル |
– | クーパーD |
コンバーチブル 2016年発売 |
373~523 | 4 | 小 | × | △ | 215 | ガソリン | – | クーパーS |
クラブマン 2015年発売 |
322~538 | 5 | 中 | 〇 | 〇 | 360 | ガソリン ディーゼル |
有 | クーパーD |
クロスオーバー 2017年発売 |
345~579 | 5 | 大 | 〇 | 〇 | 450 ハイブリッドは405 |
ガソリン ディーゼル ハイブリッド |
有 | クーパーD |
※各項の評価は、第3世代MINIの中での相対的な評価です。
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現在販売されている最新型は、F系と呼ばれる第3世代目になります。先代となる第2世代ミニに比べてボディがひと回り大きくなり、静粛性や乗り心地が大幅に向上しました。すべてのグレードにBMWと同じガソリンターボエンジン(1.2リッター3気筒(初期のワンのみ)/1.5リッター3気筒/2リッター4気筒)が搭載され、標準グレードでも力強い走りが楽しめるようになりました。なおかつ、実走燃費は第2世代のガソリンエンジンよりも10~20%改善しています。
インテリアデザインも落ち着いた傾向になり、スムーズなエンジンと相まってドライブ感覚が一段と洗練されています。自動ブレーキやLEDヘッドライトが設定されたのも当世代からです。やんちゃな第2世代に比べで、全体的に開発元である「BMW」を感じさせるプレミアム路線に舵を切ったのが第3世代といえます。
第3世代ミニのモデルラインアップは全部で5種類。2014年に発売した最もコンパクトな「ミニ3ドア(F56)」を皮切りに、3ドアの全長を引き伸ばして後席ドアを追加した「ミニ5ドア(F55)」、ミニ3ドアのオープンカー「ミニコンバーチブル(F57)」、観音開きのバックドアをもつワゴンスタイルの「ミニクラブマン(F54)」、最も大きなボディをもつSUVスタイルの「ミニクロスオーバー(F60)」です。
コンバーチブルを除いて、すべてのモデルにBMWグループのクリーンディーゼルエンジン(クーパーD/クーパーSD)も用意されています。ディーゼルは低燃費かつ力強い走りを得意としているため、長距離ドライブは快適そのものです。ミニのガソリンエンジンはハイオクを使いますがディーゼルは安価な軽油ですので、ランニングコストを大幅に抑えることができます。なかでも「クラブマン」と「クロスオーバー」は、ディーゼルモデルが圧倒的に売れています。
ただし、ストップ&ゴーの多い市街地の利用が多く、年間の走行距離が5000kmにも満たない方や、スポーティな加速や排気音を楽しみたい方には、ガソリンエンジンを強くお勧めします。
「クロスオーバー」には、ミニで初となるハイブリッド「クーパーSE ALL4」も選択が可能です。ただのハイブリッドではなく、外部電源から充電ができるプラグインハイブリッド(PHEV)ですので、賢く運用すればガソリンを一滴も使わずに電気だけで30~40kmほど走ることができます。クロスオーバーの売れ筋は圧倒的にディーゼルですが、通勤路が往復で40km以内の場合や、日常の買い物や送り迎えなどでチョイ乗りが多い方にはハイブリッドが最適です。
このように第3世代ミニでは、クルマの使い方によって「ガソリンエンジン、ディーゼル、ハイブリッド」の3つから自分にマッチしたものを選択することができます。
どれを選ぶ? 後部座席の利用頻度がキーポイント!
左:3ドア 右:5ドア
取り回しが良い小さなクルマが好きで、後部座席をめったに使わない方は「3ドア」、後部座席も使うが日常的な利用で困らない広さがあればOK、なおかつ3ドアのようにキビキビした走りも楽しみたいという方には「5ドア」がお勧めです。5ドアは、3ドアの不便を解消した待望のモデルで、2014年10月の発売以来ずーっと大人気です。3ドアの定員は4名ですが、5ドアは5名まで乗車できますので、それも選びやすい要因でしょう。ただし、5ドアの後部座席は決して広くはないため、多人数乗車で長時間のドライブが多い場合には、次の「クラブマン」または「クロスオーバー」がお勧めです。
左:クロスオーバー 右:クラブマン
後部部座席にオトナが乗っても十分な広さを感じられるモデルは、ボディがひと回り大きい「クラブマン」と「クロスオーバー」の2つです。とくにクロスオーバーは、頭上のスペースが広いため家族そろっての長距離ドライブも快適です。この2つのモデルだけ、後部座席用のエアコン吹き出し口が付いているのも大きなポイントです。さらに、クロスオーバーは後部座席が前後にスライドできます(ハイブリッドは不可)。当然の機能だと思われるかもしれませんが、ミニでコレができるようになったことは革命なのです。
乗り心地も「3ドア」や「5ドア」に比べてワンランク上のフワッとした安定感がありますので、ファミリーユース前提ならば「クラブマン」または「クロスオーバー」が大本命です。実際に、この2つのモデルの登場によって他のブランドからミニに乗り換える方が増えました。発表当初は「ミニなのに大きい」と揶揄されることもありましたが、今ではミニのモデルラインアップにかかせない存在となっています。
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第3世代ミニ 「3ドア」の購入ガイド
ミニ本来のキビキビした走りが魅力
ミニ3ドアは、最もコンパクトなボディでミニ本来のキビキビした走りが楽しめる代表的なモデルです。2ドアのため後部座席の乗り降りは不便ですが、その代償としてギュッとまとまったミニカーのようなスタイリングが魅力です。これぞ「趣味車」という感じですので、自分好みの仕様にカスタマイズしたり、インスタ映えする写真を撮るなど、クルマをとことん楽しむカーライフにピッタリです。
3ドアは基本的に後部座席を滅多に使わない方に適したモデルになります。私はこの3ドアを普段のアシとして乗っていますが、後部座席に人を乗せるときは、2ドアであることの不便を痛感します。2人乗車の場合も、上着や手荷物は後部座席に投げ入れるかっこうになります。そのため、ほとんど1人乗りで、コンパクトカー特有の「小回りが利いてレスポンスが良い走りが好き!」という方に最適です。ミニバンを所有している家庭のセカンドカーとしても理想的でしょう。
▼ マイナーチェンジ(主な仕様変更)
ミニ3ドアは2014年4月に第3世代ミニのトップバッターとして国内デビュー。2016年4月にクリーンディーゼルエンジン(詳細)を搭載した「クーパーD/クーパーSD」を追加。
「2016年12月の仕様変更」で、LEDヘッドライトにデイライト(昼間走行灯)機能を追加。「2017年7月の仕様変更」で、燃料計のデザインと人気オプション「MINIドライビングモード」のスイッチを変更。
「2018年5月のマイナーチェンジ」では、リアコンビランプのデザインに英国旗のユニオンジャックが初採用されて話題となりました(マイナーチェンジ前のモデルにも装着可能)。このほか、ナビ(詳細)がタッチスクリーン仕様に変更、LEDヘッドライトのデイライト(昼間走行灯)とウインカーランプをリング型に変更、ガソリンエンジンモデル「ワン/クーパー/クーパーS」のトランスミッションを6速ATから「7速DCT」に変更。2020年5月から、ディーゼルエンジンモデル「クーパーD」のトランスミッションを6速ATから「7速DCT」に変更。「クーパーSD」は6速ATから8速ATに変更。
オプションだった自動ブレーキが、「ミニワン」を除く全てのグレードで標準化されたのも見逃せないポイントです。
なお、マイナーチェンジ前のモデルで自動ブレーキ(全てのグレードでオプション)を装備している車両は少ないため、中古車で自動ブレーキ付きを購入したい場合は、マイナーチェンジ後のモデルが主な候補になります。
Check! 2018年のマイナーチェンジを徹底解説!
▼ ミニ3ドアの売れ筋グレードをピックアップ
- ミニワン
256万円「1.5L/3気筒/102ps/燃費 17.8km/L」
最小限の動力性能と装備で低価格が魅力、ルーフカラーはボディと同色のみ - ミニクーパー
312万円「1.5L/3気筒/136ps/燃費 17.7km/L」
必要十分な動力性能をもつ標準グレード、軽快な走りで初めてのMINIに最適 - ミニクーパーS
372万円「2.0L/4気筒/192ps/燃費 16.4km/L」
高い動力性能と充実装備、スポーティな外装と走りを楽しみたい方に最適 - ジョンクーパーワークス
450万円「2.0L/4気筒/231ps/燃費 15.8km/L」
クーパーSをベースにした最速グレード、専用エアロとスポーティな排気音も魅力
※グレード名をタップすると、詳細スペックや装備が確認できます。価格は2019年4月現在。
ミニ3ドアの売れ筋グレードの1つは、余裕のパワーで走りが楽しく装備も充実した「ミニクーパーS」です。3ドアは実用性よりも走りを楽しみたい方が選ぶモデルですので、必然的にスポーティなルックスでパワフルな上位グレードが人気です。標準グレードの「ミニクーパー」に欲しいオプションを付けると、クーパーSとの価格差が小さくなるのも選ばれる理由となっています。外装のカスタマイズパーツやエンジンのポテンシャルを引き出すチューニングアイテムも数多くリリースされています。自分だけのホットハッチに仕上げていく楽しみ方ができるのもクーパーSの魅力です。
クーパー(クーパーDも同じ外装)
クーパーはミニならではのキュートなルックスが魅力で、絶対的なパワーよりもカジュアルに乗りたい方に最適なモデルです。1.5リッターエンジン特有の軽快な走りで、日常の街乗りもグンと楽しくなります。クーパーが標準装備しているタイヤサイズは15インチですので、17インチ(初期モデルは16インチ)のクーパーSに比べて、乗り心地もマイルドになっています。クーパーSのスポーティなルックスが好みではないため、あえてクーパーを選択する方も少なくありません。パワーも必要十分ですので、はじめてのミニとしてもお勧めです。クーパーの欠点は、1.5リッターの3気筒エンジンですので、2リッター4気筒のクーパーSに比べて、エンジンの振動がやや大きいところです。エンジンから伝わってくる全体的な質感(音も含む)は、クーパーSに劣ります。
ホットモデルが好きな方にはハイパフォーマンスの「ジョンクーパーワークス」が絶対的に人気です。誰が見てもレーシーな専用エアロに、アクセルひとふみで違いの分かるスポーティな排気音がたまりません。強化ブレーキやヘッドアップディスプレイなど、標準装備も豪華です。クーパーSより50万円以上高いプライスになりますが、一度は試乗してみる価値があります。
低燃費で力強い走りが特長のクリーンディーゼルエンジンを搭載した「クーパーD」と「クーパーSD」も選択できますが、基本的にディーゼルは年間の走行距離が多い方や長距離ドライブ重視の方に適したモデルですので、3ドアではそれほど選ばれていないのが現状です。大型のミニクラブマンやミニクロスオーバーのディーゼルに比べて、エンジンから伝わってくる振動がやや大きいというデメリットもあります。とはいえ、ディーゼルは低燃費なうえに安価な軽油で走りますので、ガソリンエンジンに比べて40~50%ほど燃料代を安く抑えることができます。3ドアの軽い車体をグイグイと持っていくディーゼルならではの豪快な加速も魅力です。実は隠れた面白いモデルです。
「ミニクーパーS」と「ジョンクーパーワークス」には、第3世代ミニで必ず装着しておきたいLEDヘッドライトとナビが標準装備されています。「ミニワン」は2つともオプション、「ミニクーパー」は2018年5月のマイナーチェンジでナビが標準になりましたが、LEDヘッドライトはオプションです。中古車を購入する際には、必ずこの2つのオプションが装着されている車両を選びましょう。
▼ ミニ3ドアの特集記事
- ミニ現行モデルの新車価格一覧
- ミニ3ドアの限定車・特別仕様車 一覧
- ミニ3ドアとミニ5ドアの違い まとめ
- ディーゼル「メリット・デメリット」を徹底解説!
- クーパーSD ディーゼルの実燃費を徹底検証!
- 第3世代ミニの「純正ナビ」を徹底解説
- 厳選!ミニの中古車専門店 全国一覧
第3世代ミニ 「5ドア」の購入ガイド
人気ナンバーワン! 日常使いのベストモデル
写真は2016年に発売した人気の特別仕様車「ミニセブン」
ミニ5ドアは、ミニ3ドアの不便を解消した大人気モデルです。第3世代ミニで新規に追加された待望のモデルとなります。具体的には、3ドアの全長を16.5センチ引き伸ばして後部座席ドアを追加。それに伴って、後部座席の足元スペースや荷室も拡大。説明するまでもありませんが、後席ドアのおかげで後部座席の乗り降りが劇的に便利になりました。さらに後部座席は2人掛けから3人掛けに変更されていますので5名まで乗車が可能です。
いっぽう、車幅は変わりませんので、運転した感覚はコンパクトでキビキビ走る3ドアとほとんど同じです。まとめると、「日常の使い勝手」と「ミニの走りの楽しさ」を両立したモデルといえます。人気ナンバーワンも納得の1台です。
私が考えるミニ5ドアの理想的なオーナー像は、「1~2人で乗るのがメイン、子供の送り迎えや、ときどき多人数で近隣へお出かけ、1人の時は積極的に走りを楽しむ」方です。5ドアの後部座席の足元スペースは3ドアよりも約4センチ広くなっていますが、決して広くはありません。そのため、家族で頻繁にロングドライブしたい方には手狭なモデルです。小学生までならそれほど窮屈ではないと思いますので、若いファミリーならば許容できるレベルでしょう。
あるいは「1人で乗るが、3ドアではいざという時に不便で後悔しそう・・」という方にもお勧めです。ときに後部座席は手荷物や上着などを投げ入れる荷室としても活用しますので、単独で乗る方にもメリットは大きいです。3ドアか5ドアかで迷ったら、5ドアです。
なお、ミニ5ドアとボディサイズが近いライバル車(同時期の型)は、フォルクスワーゲンポロ、アウディA1スポーツバック、ルノールーテシア、デミオ(MAZDA2)です。
▼ ミニ5ドアの気になる点
先ほどミニ5ドアは単独乗りの方にもお勧めとしましたが、1点だけ注意が必要です。それは前席ドアがミニ3ドアよりも小さい点です。5ドアは限られた全長の中で後席ドアを確保するために、前席ドアが少し短くなっています。つまり乗り降りする開口部が小さいということを意味します。ふだん3ドアを乗っている私が5ドアに乗り込むと、ドアの短さに少し窮屈感をおぼえます。着座してしまえば同じですが、乗り降りするたびにそれを感じるため、3ドアよりもコンパクトなクルマという逆の印象をもちます。
そのため、「単独で乗る」場合に快適なのは、5ドアではなく3ドアといえます。ミニディーラーや中古車店で、3ドアと5ドアを乗り比べする際には、この点を意識してみてください。写真では僅かな違いに見えますが、実際に体感すると大きな違いがあります。
▼ マイナーチェンジ(主な仕様変更)
ミニ5ドアは2014年10月に第3世代ミニの2番手として国内デビュー。2016年4月にクリーンディーゼルエンジン(詳細)を搭載した「クーパーD/クーパーSD」を追加。
「2016年12月の仕様変更」で、LEDヘッドライトにデイライト(昼間走行灯)機能を追加。「2017年7月の仕様変更」で、燃料計のデザインと人気オプション「MINIドライビングモード」のスイッチを変更。
「2018年5月のマイナーチェンジ(詳細)」では、リアコンビランプのデザインに英国旗のユニオンジャックが初採用されて話題となりました(マイナーチェンジ前のモデルにも装着可能)。このほか、ナビ(詳細)がタッチスクリーン仕様に変更、LEDヘッドライトのデイライト(昼間走行灯)やウインカーランプがリング型に変更、ガソリンエンジンモデル「ワン/クーパー/クーパーS」のトランスミッションを6速ATから「7速DCT」に変更。2020年5月から、ディーゼルエンジンモデル「クーパーD」のトランスミッションを6速ATから「7速DCT」に変更。「クーパーSD」は6速ATから8速ATに変更。
オプションだった自動ブレーキが、「ミニワン」を除く全てのグレードで標準化されたのも見逃せないポイントです。
なお、マイナーチェンジ前のモデルで自動ブレーキ(全てのグレードでオプション)を装備している車両は少ないため、中古車で自動ブレーキ付きを購入したい場合は、マイナーチェンジ後のモデルが主な候補になります。
Check! 2018年のマイナーチェンジを徹底解説!
▼ ミニ5ドアの売れ筋グレードをピックアップ
- ミニクーパー
328万円「1.5L/3気筒/136ps/燃費 16.3km/L」
必要十分な動力性能をもつ標準グレード、軽快な走りで初めてのMINIに最適 - ミニクーパーD
347万円「1.5L/3気筒/116ps/燃費 23.9km/L」
クーパーのディーゼル版、十分な動力性能と低燃費、走行距離が多い方に最適 - ミニクーパーS
388万円「2.0L/4気筒/192ps/燃費 16.4km/L」
高い動力性能と充実装備、スポーティな外装と走りを楽しみたい方に最適 - ミニクーパーSD
407万円「2.0L/4気筒/170ps/燃費 23.8km/L」
クーパーSのディーゼル版、力強い走りと低燃費、長距離ドライブが得意
※グレード名をタップすると、詳細スペックや装備が確認できます。価格は2019年4月現在。
ミニ5ドアで人気のグレードは、1.5Lのディーゼルエンジンを搭載した「ミニクーパーD」です。5ドアは走りだけではなく実用性も重視したい方が選ぶモデルですので、低燃費でランニングコストが安いディーゼルが売れ筋となっています。燃料は安価な軽油を使用しますので、乗れば乗るほどお得感が高まります(ガソリンエンジンモデルはハイオク)。
燃費のメリットだけではなく、スポーティな走りも楽しみたい方という方には「ミニクーパーSD」が最適です。ディーゼルエンジンの特性上、クーパーSのようなスポーツカー的サウンドは控え目ですが、ディーゼルならではのグッと押し出す力強い加速はクセになるほど痛快です。それでいて燃費はクーパーSより実燃費ベースで40%ほど優れていますので、年間の走行距離が多く、隙あらば積極的に加速を楽しみたい方に最適なモデルです。
いっぽう、年間の走行距離がそれほど多くなく、交通量の多い街乗りがメインという方には標準グレードの「ミニクーパー」がお勧めです。ディーゼルはストップ&ゴーの多い場面でデメリット(騒音や振動)を感じやすく、そのような状況では燃費も期待したほど伸びないためです。販売店は(在庫車が豊富な)ディーゼルを推してくるかもしれませんが、冷静になって自分のカーライフにあったモデルを選びましょう。
なお、残念ながら5ドアには最速グレードの「ジョンクーパーワークス」は設定されていません。
「ミニクーパーS」と「ミニクーパーSD」には、第3世代ミニで必ず装着しておきたいLEDヘッドライトとナビが標準装備されています。「ミニクーパー」と「ミニクーパーD」は、2018年5月のマイナーチェンジでナビが標準になりましたが、LEDヘッドライトはオプションです。中古車を購入する際には、必ずこの2つのオプションが装着されている車両を選びましょう。
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▼ ミニ5ドアの特集記事
- ミニクーパーSの試乗レポート/評価
- ミニ現行モデルの新車価格一覧
- ミニ5ドアの限定車・特別仕様車 一覧
- 全グレードの徹底解説と中古車選び
- ディーゼル「メリット・デメリット」を徹底解説!
- クーパーSD ディーゼルの実燃費を徹底検証!
- 第3世代ミニの「純正ナビ」を徹底解説
- 厳選!ミニの中古車専門店 全国一覧
第3世代ミニ 「クラブマン」の購入ガイド
観音開きのバックドアを持つ個性派ワゴン
ミニクラブマンは、バックドアが観音開きとなっている非常にユニークなモデルです。翼のように跳ね上がるバックドアは、スーパーの駐車場などでは注目の的。フロントフェイスもそれに負けず劣らずユニークで、ワイドな車幅に配置された丸いヘッドライトは、ウーパールーパー風のルックスを醸し出します。
クラブマンは第3世代になって大幅なサイズアップをはたし、1つ上の車格を手に入れました。つまり第3世代と第2世代のクラブマンは、まったく異なるカテゴリーのクルマです。ボディのベースとなるプラットフォームはBMWの「UKL2」を採用。これは、第3世代のミニクロスオーバーをはじめ、BMWの2シリーズ、X1、X2にも採用されています。つまり、クルマの基本的な素性はBMWの売れ筋モデルたちと同じです。
そのため、ボディサイズはミニ5ドアよりひとまわり大きく車幅は1800mmあります。同時期のBMW2シリーズ、フォルクスワーゲンゴルフ、メルセデスベンツAクラス、アクセラ(MAZDA3)と同等です。サイズ感はミニではなく普通のクルマになりますので、家族で使うクルマとして実用性も十分です。ミニの中では大型モデルになりますが、けっして大きなクルマではありませんので、運転がそれほど得意ではない方でも大丈夫です(バックカメラは必須)。
後部座席は大人が乗っても不満を感じない広さで、エアコンの吹き出し口やスマホの充電に役立つ電源も備わっています。ただし、クロスオーバーのように後部座席の前後スライドはできません。「ミニ5ドアはちょっと狭いな」となった時は、このクラブマンが最有力候補になります。クラブマンならば、後部座席に3人乗っても5ドアほど窮屈ではありませんので、5人で乗る機会が多い方には断然お勧めです。
センスの良いオトナのプレミアムカー
実際に乗ってみると、室内は車幅のわりに天井が低いローワイドな空間で、インテリアもミニ5ドアよりオトナ志向のデザインとなっています。ハンドリングや乗り心地は、退屈にならない程度に落ち着いていて、ふとした時にBMWのような上質感も垣間見えます。段差を乗り越えたときの身のこなしは、ミニ5ドアより明らかにソフトです。「小さなミニが得意とするキビキビした走りは楽しめるのか?」と聞かれれば、やや薄いと言わざるを得ませんが、それは上質な乗り心地や使い勝手の高さでカバーできる範囲です。
クラブマンはミニ中でも際立ったオリジナリティと、多人数乗車でロングドライブもOKという実用性を兼ね備えたモデルです。単独で乗ることが多い方でも、その魅惑のキャラクターに魅了されればベストパートナーになるでしょう。低重心のワゴンスタイルは、ウインタースポーツやアウトドアのシーンでも絵になります。ちょっと伝わりにくいかもしれませんが「センスの良いオーナーさんを連想させる」そんな魅了がクラブマンにはあります。
最後にひと言、観音開きのバックドアは「右から開けて、左から閉じる」「雨天時に雨が入りやすい」などクセがあります。荷物の積み下ろしなどでバックドアを頻繁に使うことが想定される方は、事前にその動作を細かくチェックしましょう。
▼ マイナーチェンジ(主な仕様変更)
ミニクラブマンは2015年11月に第3世代ミニの3番手として国内デビュー。2016年4月にクリーンディーゼルエンジン(詳細)を搭載した「クーパーD/クーパーSD」を追加。
「2016年12月の仕様変更」で、ナビ(詳細)がタッチスクリーンに対応。「2017年7月の仕様変更」で、燃料計のデザインと人気オプション「MINIドライビングモード」のスイッチを変更。さらに、自動ブレーキとマルチファンクションステアリングが全てのグレードで標準化。前走車との車間を自動で調整するアクティブクルーズコントロール(ACC)をミニワンを除く全てのグレードで標準化。
2018年春の仕様変更で、通信モジュールを搭載。ニュースや天気予報などのオンラインサービス、緊急時のSOSコール、iOS用アプリ「MINIコネクテッド」を使用した遠隔操作などに対応。オプションにApple CarPlayを追加。
「2019年秋のマイナーチェンジ(詳細)」では、LEDリアコンビランプのデザインが英国旗のユニオンジャックに変更。このほか、フロントグリルのデザインを変更、LEDヘッドライトのデイライト(昼間走行灯)やウインカーランプがリング型に変更、ガソリンエンジンモデル「ワン/クーパー」のトランスミッションを6速ATから「7速DCT」に変更。同様に「クーパーS」は8速ATから7速DCTに変更。この他のグレードは従来通り8速ATを継続。ハイパフォーマンスモデル「ジョンクーパーワークス」の最高出力を231psから306psに大幅アップ。2020年4月発売のディーゼルエンジンモデル「クーパーD/クーパーSD」は、排ガス処理にアドブルーを使用する新型エンジンにバージョンアップ(動力性能は同じ)。
Check! 2019年秋のマイナーチェンジ詳細
▼ ミニクラブマンの売れ筋グレードをピックアップ
- ミニクーパーD
398万円「2.0L/4気筒/150ps/燃費 22km/L」
クーパーのディーゼル版、十分な動力性能と低燃費、走行距離が多い方に最適 - ミニクーパーS
416万円「2.0L/4気筒/192ps/燃費 16.6km/L」
高い動力性能と充実装備、スポーティな外装と走りを楽しみたい方に最適 - ミニクーパーSD
437万円「2.0L/4気筒/190ps/燃費 22.7km/L」
クーパーSのディーゼル版、力強い走りと低燃費、長距離ドライブが得意 - ジョンクーパーワークス
538万円「2.0L/4気筒/231ps/4WD/燃費 14.2km/L」
クーパーSをベースにした最速グレード、専用エアロとスポーティな排気音も魅力
※グレード名をタップすると、詳細スペックや装備が確認できます。価格は2019年4月現在。
ミニクラブマンはディーゼルエンジンを搭載した「ミニクーパーD」と「ミニクーパーSD」が圧倒的に人気です。クラブマンは多人数乗車の長距離ドライブにも活用されるモデルですので、低回転域からパワフルな走りができるディーゼルとは相性抜群です。ようするに、クルマが多人数乗車で重くなってもアクセルをそれほど踏み込まずに加速できるため、長距離ドライブでの疲労を軽減できるメリットがあります。ガソリンエンジンに比べて燃費も良いため、一回の給油でより多く走ることができるのも絶大なメリットです。
なかでも価格と動力性能がちょうど良いクーパーDが売れ筋となっており、特別仕様車のベースモデルとしても積極的に採用されています。クーパーDはクーパーSDより動力性能を抑えたモデルですが、ディーゼルならではの力強い走りは十分に楽しめます。「ごく普通に運転する」方に最適です。シートに押し付けられるほどの豪快な加速やスポーティなルックスが好みの方にはクーパーSDがお勧めです。いつなんどきでもパワーに余裕がありますので、クルマが軽く感じます。そのため長時間の道のりでも最初から最後まで爽快なドライブができます。
年間の走行距離が少ない、チョイ乗りが多い、燃費よりもスポーティなサウンドや高回転まで伸びのある加速を楽しみたい方は、ガソリンエンジンの「ミニクーパーS」や「ジョンクーパーワークス」が最適です。ガソリンエンジンは、おとなしく走れば静かでスムーズ、やんちゃに走ればスポーツカー的な高揚感を楽しめます。
「ミニクーパーD」は第3世代ミニで必ず装着しておきたいLEDヘッドライトがオプションです。実質的に必須オプションとなっているため、流通しているほとんどの車両に装備されていますが、まれに標準のハロゲンヘッドライト仕様の車両もありますので、中古車でクーパーDを購入するときは注意してください。なお、初期モデル(目安:2016年12月以前)はナビがタッチスクリーンではありませんので、ナビの使い勝手にこだわる方は2017年以降をお勧めします。
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▼ ミニクラブマンの特集記事
- 新型クラブマンの特長と装備
- クラブマンの内装を徹底チェック
- クラブマンの限定車・特別仕様車 一覧
- ミニクーパーSの実力と評価(動画)
- ディーゼル「メリット・デメリット」を徹底解説!
- 第3世代ミニの「純正ナビ」を徹底解説
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第3世代ミニ 「クロスオーバー」の購入ガイド
ミニ最大のボディをもつ万能なコンパクトSUV
ミニクロスオーバーは、第3世代ミニで最も大きなボディをもつモデルです。とはいえ、同じ第3世代のクラブマンと比べて、車幅は2センチ、全長は4.5センチ長い程度で、一般的にコンパクトSUVに分類されるサイズです。ミニ3ドアと並べるとかなり大きく見えますが、日常の運転シーンにおいて過度に気をつかうほど大きいわけではありませんのでご安心を。
ボディのベースとなるプラットフォームは、同世代のクラブマンやBMWの売れ筋SUVであるX1や後発のX2と同じBMWの「UKL2」を採用しています。ひとことで言えば、X1と兄弟車にあたりますので、基本的な素性は非常に高いレベルにあります。同時期で車格が近いSUVのライバル車は、メルセデスベンツGLA、アウディQ3、プジョー3008、国産車ではレクサスUX、トヨタC-HR、全長が20センチ以上長くなりますがマツダCX-5も競合の範囲でしょう。
このような手ごわいライバルがひしめく中、ミニクロスオーバーは流行りの「SUV風」に仕上げたモデルではなく、オフロードもゴリゴリと走ることができる骨太なSUVといえます。海外で行われたメディア向けの発表会では、オフロードの走破性をアピールするために荒れた路面の会場が選ばれました。もちろんその会場に用意されたモデルは、「ALL4(オールフォー)」と呼ばれる4WD仕様車。泥を巻き上げて悪路を進む様は、「ミニクロスオーバーはファッションSUVではない」というメッセージと受け取れました。
ボディの大型化に伴いスタイリングはボックス系になりました。ワイルドな印象を与える「男性的」なルックスです。2011年に発売した第2世代ミニのクロスオーバーは、ミニのイメージを踏襲した丸いボディラインもつ「カッコイイ&カワイイ」系のルックスでしたので、第3世代ではサイズだけではなくルックスも大きく路線変更したことになります。そのためミニファンの中では賛否両論が巻き起こりました。そのせいか先代のクロスオーバーから乗り換える方は、それほど多くない印象です。いっぽう、ファミリーカーレベルの実用性を備えたことによって、他のブランドから乗り換えるケースは増えています。
ミニでナンバーワンの広い室内と乗り心地
ミニのラインアップの中では「厳ついボス」的なポジションのミニクロスオーバーですが、実際に乗ってみると、運転のしやすさや落ち着いた乗り味に親しみをもちます。SUVならではの高い着座位置による見晴らしの良さや、大船に乗っているような安定した乗り心地は、ほかのミニでは味わえないリラックスした気分にさせてくれます。キビキビ走るのではなく、マイペースで景色を楽しみながらドライブするイメージが似合います。これは長距離ドライブで大きなメリットになりますので、単独で遠方まで乗ることが多い方にもクロスオーバーはお勧めです。
車内空間の横幅は、同じプラットフォームを使っているクラブマンとそれほど違いませんが、クロスオーバーは天井が高いため格段に広く感じます。歴代の小さなミニにふれてきた私からすると感動的な広さです。さらに、クロスオーバーの後部座席はリクライニングと最大で13センチの前後スライド(ハイブリッドモデルは不可)に対応しています。普段は座席を一番後ろまで下げて、足元のスペースを最大に確保しておくことが可能です。いっぽうクラブマンの後部座席は、リクライニングもスライドも出来ませんので、この点はクロスオーバーを選ぶ理由の一つになるでしょう。
ミニクロスオーバーは、「大は小を兼ねる」をまさに体現したようなモデルです。正直いってミニ元来の魅力であるミニマムな面白さや走りのキビキビ感はありませんが、外装や内装の優れたデザインに、「え!そこが光るの?」といった遊び心のある演出など、他社のSUVとは全く異なるキャラクターを持っています。楽しくて実用性も高い、なおかつオトナが乗っても誇らしくプレミアム感のあるSUVが欲しい方には、最適なモデルです。ミニバンからの乗り換えや、大型SUVからのサイズダウンにもお勧めです。
▼ マイナーチェンジ(主な仕様変更)
第3世代のミニクロスオーバーは2017年2月に国内デビュー。当初は2リッターのクリーンディーゼルエンジンを搭載した「クーパーD/クーパーSD」のみで、「クロスオーバー=ディーゼル」というイメージを打ち出しました。その後、ガソリンエンジンの「ワン/クーパー/クーパーS/ジョンクーパーワークス」や、ミニ初のハイブリッド(PHEV)となる「クーパーSE」を追加発売。
2018年春の仕様変更で、通信モジュールを搭載。ニュースや天気予報などのオンラインサービス、緊急時のSOSコール、iOS用アプリ「MINIコネクテッド」を使用した遠隔操作などに対応。オプションにApple CarPlayを追加。
2019年秋の仕様変更で、ハイパフォーマンスモデル「ジョンクーパーワークス」の最高出力を231psから306psに大幅アップ。ガソリンエンジンモデル「ワン/クーパー/クーパーS」のトランスミッションをATから7速DCTに変更。
2020年9月末の「マイナーチェンジ(詳細)」で、外装のデザインをリニューアル。フロントバンパーやリアバンパーに変更を加え、SUVならではのワイルドなルックスを強化。LEDリアコンビランプは英国旗のユニオンジャックをモチーフにしたデザインに変更。ディーゼルエンジンは、排ガス処理にアドブルーを使用する新型に変更され、ディーゼル特有の振動や騒音も改善。
▼ ミニクロスオーバーの売れ筋グレードをピックアップ
- ミニクーパーD
411万円「2.0L/4気筒/150ps/燃費 21.2km/L」
クーパーのディーゼル版、十分な動力性能と低燃費、走行距離が多い方に最適 - ミニクーパーD ALL4
439万円「2.0L/4気筒/150ps/4WD/燃費 21.3km/L」
クーパーDの4WD仕様、ALL4はシートヒーターと熱線入りのウィンドが標準装備 - ミニクーパーS
459万円「2.0L/4気筒/192ps/燃費 15.5km/L」
高い動力性能と充実装備、スポーティな外装と走りを楽しみたい方に最適 - ミニクーパーSD ALL4
509万円「2.0L/4気筒/190ps/4WD/燃費 20.8km/L」
クーパーSのディーゼル版、力強い走りと低燃費、長距離ドライブが得意 - ミニクーパーSE ALL4
498万円「1.5L/3気筒/モーター/224ps/4WD/燃費 17.3km/L」
クーパーSのハイブリッド版、30~40kmのEV走行が可能、街乗りに最適 - ジョンクーパーワークス
579万円「2.0L/4気筒/231ps ⇒ 306ps/4WD/燃費 14km/L」
クーパーSをベースにした最速グレード、専用エアロとスポーティな排気音も魅力
※グレード名をタップすると、詳細スペックや装備が確認できます。価格は2019年4月現在。
第3世代のミニクロスオーバーは、ディーゼルエンジンを搭載した「ミニクーパーD」と「ミニクーパーSD ALL4」が圧倒的に人気です。ほぼディーゼルといっても過言ではないほどで、必要十分な動力性能をもつ標準グレードの「クーパーD」が特に売れています。
クロスオーバーに限らず、車両の重量がヘビーで多人数乗車の長距離ドライブにも活用されるSUVは、太いトルクによって低回転域から力強い走りができるディーゼルエンジンがベストマッチです。高速道路を走る観光バスをイメージしてください。エンジン音が高まることなく、重いバスがフワッと加速していきます。この縁の下の力持ち的なパワフルさがディーゼルエンジンの魅力です。実燃費もガソリンエンジンに比べて40%ほど優れていますので、1度の給油でよりたくさん走ることができます。昨今では、メルセデスベンツやBMWをはじめ、フォルクスワーゲンやボルボなどの欧州ブランドのSUVは、ディーゼルエンジンが売れ筋となっています。
ディーゼルエンジンのデメリットの1つとして、アイドリング時の「ガラガラ」といった騒音(車内は静か)があげられます。しかし、大柄でワイルドなイメージのSUVの場合は、他のモデルに比べてそれほど気にならないという心理的な理由もあります。むしろ「SUVはディーゼルがカッコイイ」という方もいるでしょう。
とはいえ、「ディーゼルのトラックみたいな音が嫌だ」「年間の走行距離が少ない」「街乗りメインで、長距離ドライブも少ない」といった方には、ディーゼルよりもガソリンエンジンが最適です。とくにディーゼルの騒音が受け入れがたい方には、静粛性が高くスムーズな走りが特長のプラグインハイブリッド「クーパーSE ALL4」がお勧めです。正直いってそれほど売れていませんが、モーター走行時の静かさはディーゼルとは別次元です。長距離ドライブでの燃費はディーゼルに劣りますが、自宅やショッピングモールなどの駐車場あるEV用充電器を使えばモーターのみで最大30~40km走ることができます。街乗りメインでチョイ乗りが多い、なおかつ自宅にEV用の充電器を設置できる方には、このモデルが最有力候補です。
「いやいや、SUVでもエンジンをぶん回して駆け抜けたい!」という方には、ガソリンエンジンの「クーパーS」や「ジョンクーパーワークス」を選びましょう。ディーゼルよりもレスポンスの良い加速や、気持ちが高揚するスポーティな排気音は、ガソリンエンジンの特権です。
▼ ミニクロスオーバーの特集記事
- ミニクロスオーバーの特長と装備
- MINI初のハイブリッド「クーパーSE」登場!
- クロスオーバーの内装を徹底チェック
- クロスオーバーの限定車・特別仕様車 一覧
- ディーゼル「メリット・デメリット」を徹底解説!
- 第3世代ミニの「純正ナビ」を徹底解説
- 厳選!ミニの中古車専門店 全国一覧
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第2世代ミニ|2007~2013年
優れたデザインとキビキビした走りは今も魅力
第2世代ミニ | 定員 | 車体の 大きさ |
後席の 広さ |
乗り心地 | 荷室容量 (L) |
エンジン | 4WD | 人気 グレード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ハッチバック 2007年発売 |
4 | 小 | × | × | 160 | ガソリン | – | クーパー クーパーS |
クラブマン 2007年発売 |
4 | 小 | △ | △ | 260 | ガソリン | – | クーパー クーパーS |
コンバーチブル 2009年発売 |
4 | 小 | × | × | 125 | ガソリン | – | クーパーS |
クーペ 2011年発売 |
2 | 小 | – | × | 280 | ガソリン | – | クーパーS |
ロードスター 2012年発売 |
2 | 小 | – | × | 240 | ガソリン | – | クーパーS |
クロスオーバー 2011年発売 |
5 | 中 | 〇 | 〇 | 350 | ガソリン ディーゼル |
有 | クーパーD クーパーS |
ペースマン 2013年発売 |
4 | 中 | 〇 | 〇 | 330 | ガソリン ディーゼル |
有 | クーパーS |
※各項の評価は、第2世代MINIの中での相対的な評価です。
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2007年に販売を開始した第2世代ミニは、誰にでも好かれるような愛嬌のあるデザインとコンパクトカーならではのキビキビした走りが特長です。第3世代ミニが発売された後も人気は衰えず、そのまま第2世代目を乗り続ける方が比較的多くみられました。手ごろな価格帯になった中古車も人気です。私は第2世代から第3世代に乗り換えましたが「デザイン」という点では第2世代の方がワクワクさせられるものがありました。いつもピカピカな状態にしておきたいと思うクルマです。
ボディが大きくなって上質志向になった第3世代ミニと比べると、第2世代ミニは全体的に荒っぽい印象を受けます。6速ATのシフトショック(特に初期型)が大きめで、エンジンもややガサツに感じるところがあります。乗り心地は基本的にハードで、大きな段差を乗り越えた時のショックは疲労感すらおぼえます。しかし、その代わりに遊園地のゴーカートを思わせるダイレクトな運転感覚が非常に楽しいです。ミニカーのような外装デザインや円を基本とした遊び心のあるインテリアも、その楽しさを後押ししてくれます。そういった意味ではドライバーが「笑顔になるクルマ」といえるでしょう。ネガティブなところは、「趣味を楽しむクルマ」と割り切ることができます。
赤いルーフは高性能グレード「ジョンクーパーワークス」
第2世代ミニのモデルラインアップは全部で7種類と豊富。最もコンパクトな「ミニハッチバック 3ドア(R56)」、3ドアの全長を引き伸ばして後部座席を拡大した「ミニクラブマン(R55)」、ミニ3ドアのオープンカー「ミニコンバーチブル(R57)」、3ドアをベースに2人乗りのスポーティな「ミニクーペ(R58)」、同じく3ドアをベースにした2人乗りのスポーティなオープンカー「ミニロードスター(R59)」、第2世代ミニで最も大きなボディをもつコンパクトSUVの「ミニクロスオーバー(R60)」、クロスオーバーをベースにしたスポーティな3ドアモデル「ミニペースマン(R61)」です。
2014年9月から、低燃費と力強い走りが魅力の2リッター4気筒のクリーンディーゼルエンジン(クーパーD/クーパーSD)が、「クロスオーバー」と「ペースマン」に追加されました。このディーゼルは第3世代ミニの新型ディーゼルよりも振動や騒音が大きいため大ヒットとはなりませんでした。しかし、長距離ドライブや山岳路の走行が多い方にはデメリットよりもメリットの方が勝るのでお勧めです。
このほかのモデルは、すべてガソリンエンジン(1.4リッターと1.6リッターのハイオク仕様)となります。スポーツグレード(クーパーS/ジョンクーパーワークス)はターボ、その他のグレード(ワン/クーパー)は自然吸気となります。シートに体をグッと押し付けられるほどの加速を楽しみたい方や、多人数での乗車が多い方には、パワフルなターボがお勧めです。ガソリンエンジンの実燃費は、街乗りメインで10km/L前後になります。
どれを選ぶ? 第2世代ミニは遊べるモデルが多数
第2世代ミニには独創的なモデルがたくさんありますが、後部座席用のドアが付いている4ドアモデルは「クロスオーバー」だけです。そのため、後部座席の実用性やファミリーユースを想定した場合は、実質的に「クロスオーバー」一択になります。
第2世代のクロスオーバーは、いっけん大きく見えますが、全長は4メートルちょっとで車幅は1.8メートルに満たないため、コンパクトカー感覚で乗れる絶妙なサイズです。SUVですがデザインはゴツゴツしたワイルド系ではなく、ミニクーパーのオシャレなイメージをうまく残しているため、永く愛される人気モデルとなっています。乗り心地も比較的ソフトですので、個人的にもお勧めの1台です。
▼ クロスオーバーの特集記事
ミニの主役はやっぱり「ハッチバック」
いっぽう、後席をほとんど使わない方には、候補となるモデルが目白押しです。コンパクトで社外品のパーツが豊富にリリースされている「ミニハッチバック 3ドア」は、キビキビした走りやカスタマイズを楽しみたい方にお勧めです。ミニの基本となるモデルですので販売台数が多く、流通している中古車も豊富です。自分にピッタリの1台が見つけやすいでしょう。
観音開きのバックドアをもつ「クラブマン」は、その独創的なスタイルを気に入れば、一生乗り続けたいと思うほどの魅力を感じる1台です。他にはないオシャレな限定車が多いのも興味をそそられます。私の個人的な感想ですが、クラブマンを愛するオーナーさんたちは、ミニオーナーの中でも特に強いコダワリを持っている方が多い印象です。第2世代「クラブマン」の車幅はハッチバックと同じですが全長が拡大されています。そのため、ハッチバックより乗り心地と直進安定性が優れていますので、長距離ドライブが多い方にもお勧めです。
希少なミニに乗りたいなら、この3モデル!
第2世代ミニの中で、街で見かけることが非常に少ないレアなモデルがあります。それは、2人乗り仕様となる「クーペ」と、クーペをオープンカーにした「ロードスター」、クロスオーバーを3ドアにした「ペースマン」です。この3つは本当に希少で、たまに見かけるとついつい目で追ってしまうほどです。もともとの販売台数が少ないため、中古車選びも簡単ではありませんが、他の人とかぶりたくない方には打って付けのモデルです。なかでも「ロードスター」は超がつくほど希少!
2人乗りでOK、とにかくスポーティに走りたい方には「クーペ」がお勧めです。車幅や全長はハッチバックと同等ですが、フロントウィンドウの角度が浅くなっていて天井も低いため、よりスポーツカー的なテイストを楽しめます。ルックスだけではなく、実際に第2世代ミニの中で最も俊敏なドライビングフィールをもつモデルです。幌をオープンにしたときの流れるような美しいスタイリングが気に入れば「ロードスター」も最高の相棒になるでしょう。
左:クロスオーバー 右:ペースマン
「ペースマン」は、時代を先取りしたようなスポーティな2ドアSUVというスタイルが特長です。「クロスオーバー」は5人乗り(4人乗り仕様もあり)ですが、「ペースマン」は4人乗りです。このいかにも万人受けしないだろうというコンセプトに孤高のカッコよさを感じます。ハッチバックやクラブマンでは小さすぎるが、ほとんど1~2人で乗るため後席ドアは不要、生活感の無いスポーティなスタイルが好き、という方にピッタリなモデルです。「2014年9月のマイナーチェンジ」では、待望のクリーンディーゼルエンジンを搭載した「クーパーD」が追加されました。
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第1世代ミニ|2002~2006年
現代ミニの原点、クラシカルデザインの傑作!
第1世代ミニ | 定員 | 車体の 大きさ |
後席の 広さ |
乗り心地 | 荷室容量 (L) |
エンジン | 4WD |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ハッチバック 2002年発売 |
4 | 小 | × | × | – | ガソリン | – |
コンバーチブル 2004年発売 |
4 | 小 | × | × | – | ガソリン | – |
第1世代ミニは、BMWが英国「クラシックミニ」のブランドを引き継いで、現代の「ミニクーパー」として蘇らせた記念すべき初代モデルです。国内デビューは2002年3月。これまでにないボディスタイルとヨーロッパ的な「オシャレ&カワイイ」キャラクターで注目を集めました。丸いヘッドライトやツートーンのカラーリングなど、クラシックミニのチャームポイントを丁寧に受け継いだデザインは、今あらためて見ても魅力的です。発売から時を経てさらにクラシカルな魅力が増したといえるでしょう。
乗り味は第2世代MINIよりもさらにハードで、路面のザラツキや凹凸がそのまま伝わってきて、リアルなゴーカートさながらです。第1世代あるあるですが、低速域ではCVTがギクシャクすることもあります。ロードノイズも大きく、今の基準からすると明らかに旧世代のクルマです。長距離ドライブは厳しいですが、そのぶんクルマを操縦している手ごたえが非常に強いので、タイトなコーナーの続くワインディングでは、今でも十分に楽しめます。
第1世代ミニのモデルラインアップは全部で2種類。基本の「ミニハッチバック 3ドア(R50/R53)」と、ハッチバックのオープンモデル「ミニコンバーチブル(R52)」です。エンジンはガソリンエンジン(ハイオク仕様)となります。オートマ(CVT)の実走燃費は街乗りで10km/Lに届きませんが、マニュアルならば乗り方次第で10~13km/L程度まで伸ばすことが可能です。
現在では中古車が50万円以下で購入できますが、故障のリスクが非常に高いので購入するにはかなりの覚悟が必要です。トランスミッション(CVT)や電装系、エンジン周りなどに不具合が発生すると高額な出費になります。そのため、クルマいじりが三度の飯より好きか、「第1世代のデザインが好きで何としてでも乗りたい!」という強い意志がない限り、お勧めできません。つまり「安いから」という理由だけで購入するのは絶対にやめましょう。
第1世代に限りませんが、故障リスクが高い古い年式(10年オーバー)のMINIを購入する場合は、MINIの故障修理に精通した「カスタムショップ(全国一覧)」がお勧めです。中古車を取り扱っているカスタムショップは多くありませんが、一般的な中古車販売店よりも安心感は格段にうえです。納車後に不具合が発生してしまっても、その原因の究明や修理対応もスムーズです。古い年式のMINIは、多かれ少なかれ修理しながら乗ることが前提になります。
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